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2022年2月16日 02:11

男優主演賞・佐藤健、皆さんの支えのお陰! 女優主演賞・尾野真千子、ひとりで演っているんじゃないと思える作品でした! 第76回毎日映画コンクール受賞式

取材:記事・写真/RanRanEntertainment

第76回毎日映画コンクール(毎日新聞社・スポーツニッポン新聞社共催)の表彰式を 2月15日(火)に、めぐろパーシモンホールにて開催され、日本映画大賞には『ドライブ・マイ・カー』(濱口竜介監督)、日本映画優秀賞には『すばらしき世界』(西川美和監督)が受賞。

 

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左から: 和田庵、清原果耶、尾野真千子、宮本信子、佐藤健、片山友希

 

また、男優主演賞には佐藤健『護られなかった者たちへ』、女優主演賞には尾野真千子『茜色に焼かれる』、男優助演賞には仲野太賀『すばらしき世界』、女優助演賞には清原果耶『護られなかった者たちへ』。さらにスポニチグランプリ新人賞(男性)には和田庵『茜色に焼かれる』、スポニチグランプリ新人賞(女性)には片山友希『茜色に焼かれる』、田中絹代賞には宮本信子。以上7名の俳優が栄えある賞を受賞した。以下、俳優陣の受賞式の模様をお伝えする。

 

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男優主演賞受賞:『護られなかった者たちへ』主演の佐藤健
佐藤は「間違えて自分が今ここに立つことができているのは、監督を始めスタッフの方々、皆さんのお陰です。素晴らしい映画に声をかけてくださったことに感謝したいですし、現場でもホントに自分自身の力はちっぽけなもので、皆さんの支えがあって、なんとかできたので皆さんに感謝したいです」と喜びの言葉を発した。
本作は、東日本大震災から端を発した生活保護の問題から生まれた悲劇。佐藤は「自分で何かすごく頑張ったっていうより、空気に身を委ねた感覚に近いです。全編宮城で撮影させていただいて、僕も宮城に2ヶ月ほど居座って撮影したので、あの空気を感じながらだとか。あとは震災当時の学校だとかを再現してくださっていたので、その技術の力を借りてその空気に全部身を委せて撮影していた感じです」と撮影当時を振り返る。さらに「コロナ禍のため、共演者とか監督、スタッフの皆さんとのコミュニケーションをとる時間もあまりなく、阿部寛さんとの共演も楽しみにしていたんですけど、挨拶ぐらいで話す機会もなかったです」と撮影時エピソードを披露した。

 

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女優主演賞受賞:『茜色に焼かれる』主演の尾野真千子
尾野は「女優というものをやっていて孤独に感じることがありました。でも、この作品に出会えて、ひとりで演っているんじゃない、みんなで頑張っているんだと、すごくすごく思える作品でした。今でもみんなと飲みたいです。こんなに嬉しいことはありません。今日は有難うございました」と満面の笑みを浮かべた。この作品のどういうところに惚れ込んだかとの質問に「生っぽさ。あと、血がちゃんと通っている作品だな感じたところですかね。台本を見て、『頑張りましょ』って、どういう感じで言えばいいんだろうって、とても悩んだんです。でも、問い詰めていくと素直に言えた。『今の時代、頑張りましょう』じゃないじゃんて思う。なんか納得のいく台詞でした」としみじみと語った。
本作に共演し、スポニチグランプリ新人賞を受賞した片山友希和田庵が登場。片山は「撮影中に自分の不甲斐なさを感じるのことが多くて、自分でもっとできないだろうってずっと思いながら撮影をしていたんですけど、あの尾野さんは私に何も言わずに、ただ待ってくださっていた。本当にこの賞を受賞できたのは、尾野さんもお陰」と感謝。尾野は「お芝居って感じて生まれてくるもの。監督も待つ人なので、自分が言ってもしようがない・・・。みんなで生まれくるものを待っていた感じです」とそのときの心境を明かした。

 

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男優助演賞受賞:『素晴らしき世界』出演の仲野太賀
仲野が欠席したため、西川美和監督が代理で賞を受け取った。西川監督は「太賀君は引っ張りだこで、関西で重要なシーンを撮影中。新人賞はもらったことがあるそうなんですが、助演賞は初めてだそうで、連絡したときは、とっても喜んでおりました。助演ということばがピッタリくる俳優だと思います。スタッフと俳優の距離や垣根を彼は縮めてくれて、彼がいるお陰で、演出側も俳優さん側も太賀君そこにいることで、どの現場でもとても助けられているという感覚です。『素晴らしき世界』では役所広司さんが13年の刑期を終えて社会に出てきた殺人犯の役だったんです。普通の人とはとても違和感がある存在を2時間かけて観客と少しずつ距離が縮まっていく。その最初は普通の人にとって違和感のある存在を観客との架け橋となって繋げてほしいと申し上げたんですけれども、本当に太賀君の存在が見事にそれを動かしてくれたなと思っております。私もとてもあの嬉しいですし、必ずこの立派なトロフィーを届けます」と仲野を絶賛した。仲野からは「この先も俳優として精進し、いつかは会場に行けるよう頑張ります」とのビデオメッセージが届いた。

 

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女優助演賞受賞:佐藤健主演『護られなかった者たちへ』に出演の清原果耶
清原は「『護られなかった者たちへ』という作品は、(コロナ禍の影響で)無事に撮りきれるのか? 無事に公開できるのか? いろいろなことにハラハラしながら作り上げた作品だったので、こうやって多くの皆様の目に止まったことが本当に嬉しいし、奇跡だと思います。これからも映画を愛するひとりの人間として、俳優として成長できるよう努力していきます」と挨拶。どのように役作りをしたかと問われ、「私が演じさせていただいた丸山幹子という役は、人間の仮面性というものが色濃く描かれたキャラクターだったので、優しさと狂気の二面をどう演じるか、現場で話し合いながら演じました」と難役に挑んだ当時を振り返った。
さらに、この作品に巡り会えて、自信がついたか?という質問には「自信ですか?どうなんでしょう?自信がついたかどうか分からないですけど、皆様に観ていただけるような作品に参加できていることへの喜びと、これからも女優として頑張っていければいいなと思います」とこれからの抱負を語った。

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