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4月2日~17日まで新国立劇場 中劇場にて、脚本・鈴木總、演出・ラサール石井、主演・青柳翔による舞台「三十郎大活劇」が開幕した。1日に公開ゲネプロが行われ、ラサール石井、青柳翔、横山由依、小倉久寛が会見に応じた。
左から) ラサール石井 横山由依 青柳翔 小倉久寛 (撮影:御堂義乗)
第二次世界大戦に突入しようという頃、日本初のトーキー(有声)映画が誕生し、日本映画はサイレントからトーキーへと大きな改革を迎えた。しかし戦争の足音は近づき、戦意高揚の宣伝メディアとして多数の“国策映画”が製作された。そんな中、のちに日本を代表する映画監督となる黒澤明が監督デビューを果たすなど、日本映画は大きなうねりの中にあった。この日本映画黄金期へのリスペクトを込め、鈴木聡の可笑しみと人情あふれる筆致で書かれた『三十郎大活劇』。激動の映画界を駆けまわる若者たちの切なくも熱いドラマ、そして“LOVE&PEACE”というメッセージをストレートに描いた青春物語。94 年にラッパ屋初演の本作をこの度パルコ・プロデュースでリバイバル上演した。
主人公・紅三十郎を演じるのは青柳翔、共演に横山由依、入野自由、松平璃子、近藤公園、小倉久寛と個性豊かな実力派が揃った。
初日を迎える気持ちについて、青柳は「素敵なメンバーと素敵なスタッフさん、ラサール石井さん演出で、無事に初日を迎えられることを嬉しく思います。沢山の方に観て頂けるようにステップアップしていきたいと思っております」
横山由依は「今の時代に上演できるというのは、ピッタリと当てはまる作品だと思います。メッセージが素晴らしいので今演じさせて頂く意味があると思っています。素晴らしい皆さんと作り上げられることが出来て嬉しいです」
小倉久寛は「大好きな鈴木さんの本で、大好きなラサール石井さんの演出、いいお芝居に出演させて頂いて幸せです」
ラサール石井は「皆さんのすごい集中力で怒涛のごとく仕上がっています。僕はいろいろと趣向を凝らすので、てんこ盛りになっていますが、すごいスピードで完璧に仕上げて頂います。この段階で何もなくてこのままで千秋楽まで行きたいと思っています」
見所について小倉は「メッセージ性はありますが、見方によって感じ方も変わると思います。生の役者さん、踊り、アクションが盛りだくさんです、涙なしではみられないコメディ、いろいろな見方で楽しんでほしいと思います」
横山は「芸者さんの役なので、お稽古中は浴衣で参加していました。歩き方や所作に関しては先生に教えて頂き、人との距離の詰め方などや、角度などを研究しました。また、自由に表現できるというのはとても大切ことだと思います。今いろいろと大変な時ですが、一筋の光のようなエンターティンメントになれたらと思います」
ラサール石井は「偶然ですが、戦前戦中の時代の反戦のストーリーです。歌、踊り、アクション、映像と全てをマッチングさせた総合芸術作品です。自分が演出したのですが、一幕は笑って、二幕でグッときて…。二幕をみてグッと来ない人はいないんじゃないかと思うほど、とても良い仕上がりとなっています。『こんな時代だけど、そのうちきっと満員になる時が来るわ』というセリフがあるんですが、今コロナ禍の中ピッタリだと思います。何にも考えずにお芝居を楽しめる時が来るように願いも込めています。」
パルコ・プロデュース
「三十郎大活劇」
公演日程:2022年4月2日(土) ~ 17日(日)
会場:新国立劇場 中劇場
作:鈴木聡
演出:ラサール石井
出演:青柳翔/横山由依/入野自由 松平璃子 近藤公園/小倉久寛 他