
上田慎一郎監督の最新作『アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師』の完成披露試写会が、11月7日(木) に都内劇場で行われ、主演の内野聖陽、共演の岡田将生、川栄李奈、森川葵、後藤剛範、上川周作、鈴木聖奈、真矢ミキ、小澤征悦、そして上田慎一郎監督が登壇した。
本作は、ソ・イングク、 スヨン、 マ・ドンソクの豪華共演で日本でも話題を呼んだ韓国ドラマ「元カレは天才詐欺師~38師機動隊~」を原作に、上田監督が存分にオリジナリティを加えた。税務署に務めるマジメな公務員・熊沢二郎(内野聖陽)は、ある日、天才詐欺師・氷室マコト(岡田将生)が企てた巧妙な詐欺に引っかかり、大金をだまし取られてしまう。親友の刑事の助けで氷室を突きとめた熊沢だったが、観念した氷室から「おじさんが追ってる権力者(小澤征悦)を詐欺にかけ、脱税した10億円を徴収してあげる。だから見逃して」と持ちかけられ、タッグを組んだ2人が詐欺師集団《アングリースクワッド》を結成する・・・。
内野は「上田監督が遠慮せず、好き放題やっていただくこと」を第一に撮影に臨んだという。上田監督は「キャストの皆さんが歴戦の猛者たちなので、現場でいろんなアイディアが出してくださって、そうすると自分が持っていたプランがいい意味で壊れる。そこから限られた時間の中でプランを再構築していくのがすごく大変だったが、すごく幸せでした」とキャスト達に感謝していた。
内野は歴戦の猛者たちとの共演について「僕は税務署員ですから、普段から詐欺師さんとは会わないし、ワチャワチャする中で纏まりがつくのかなと思った(笑)。巣窟に行くのは、ワンダーランドに行くような感じで、毎日が面白い感じでした」とコメント。
ワンダーランドを率いた岡田は「今回詐欺師という皆さんを纏めるリーダーという立ち位置でやらせてもらったんですけど、劇団みたいな感じで皆さんとアイディアを出しながらお芝居を構築して、すごい充実した時間だったなと思います」と振り返った。
内野は岡田の印象を「優し過ぎる。詐欺師って怖いキャラなのかなって思っていたんですけど、岡田くんがやると甘えん坊みたいな感じ、すごい可愛いですよ。なのでちょっと許せちゃう(笑)。素敵な詐欺師を演じてました」と話すと、「有難うございます」と照れていた。
一方、岡田は内野について「現場では本当に役でいる印象がものすごく強かった」と言うと、内野は「今回は、場を盛り上げようとばかり考えていたから、役でいれなかった。それはウソですけど、ちゃんと役に全うしてました!」と二人で話を盛り上げていると、小澤が「監督、痩せました?」と話をそらす。すると、内野が「監督はコロナに罹患して、リモートで装置に座りながら演出してくださった」と撮影中のエピソードを披露。小澤が上田監督作品を引用し「自宅から、『カメラを止めるな!』」と言って皆で大笑いしていた。
イベントの後半は、本作にちなみ「騙したこと・騙されたこと」について各自発表。小澤は「台本を読んだとき、すごい面白いなと思って、すごい勢いで現場入ったんですよ。それで現場に入ってみたら、台本以上に面白かったんです。だからいい意味で騙されました」と本作を絶賛、上田監督は「有難うございます」と手放しで喜んでいた。
そして上田監督は「若い頃、めちゃくちゃ騙され信じやすいタイプで、上京したての頃にとあるWebサービスに50万円出資すれば、銭がすごい入ってくるという話を聞いて、50万円出資、その借金が膨れ上がって、借金が200万ぐらいに。家も失って一時期代々木公園でホームレスをしていたことがありました。そういう騙された経験がたくさんあったので、この映画ができたのかなと思います」と重たい経験を明かした。
イベントの最後には、内野が「3、4年前に(上田監督から)この役は内野でお願いしたいと言われたんです。(原作が)16話ぐらいのテレビドラマを1作に凝縮するっていうんで、情報てんこ盛りの訳分からない台本だったんです。それを本作りから参加してくれないかと上田監督から言われて、何十回と打合せを重ねて、彼が不撓不屈の精神でこの作品を作り上げたということを、僕は誰よりも知っているんです。稿を重ねるごとに素晴らしいものにしていく気迫と情熱にやられまして、監督さんもひとしお思い入れのある作品だと思います。そういう作品に参加させていただき非常に光栄でした。エンターテインメント性豊かな作品ですので最後まで楽しんでください」と作品への思い入れをアピールした。
映画『アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師』
11月22日(金) 新宿ピカデリーほか全国公開
配給:NAKACHIKA PICTURES / JR西日本コミュニケーションズ
©2024 アングリースクワッド製作委員会