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2025年1月25日 05:00

松坂桃李「時代劇って本当にいいな!」 芳根京子「太鼓に出会えて嬉しかった」 映画『雪の花 ―ともに在りて―』公開記念舞台挨拶

映画『雪の花 ―ともに在りて―』の公開記念舞台挨拶が1月24日(金) に丸の内ピカデリーで行われ、主演の松坂桃李、共演の芳根京子、役所広司、そして小泉堯史監督が登壇した。

本作は、巨匠・黒澤明監督<最後の弟子>である小泉堯史監督が、吉村昭の原作「雪の花」(新潮文庫刊)を映画化。江戸時代末期、死に至る病・疱瘡(天然痘)が大流行し、多くの人命が奪われていく中、福井藩の町医者・笠原良策(松坂桃李)は、妻・千穂(芳根京子)に支えられながら、予防法成功の鍵となる「種痘の苗」を入手すべく、藩を、そして幕府をも巻き込んでいく・・・。

舞台挨拶の冒頭、松坂は「時代劇は芳根さんと一緒にやらせていただいた『居眠り磐音』以来の5、6年ぶり、改めて時代劇って本当にいいなと思いました」、また芳根は「公開初日という素敵な日に、このような舞台に立たせていただけること、本当にうれしく思っております」と挨拶。

蘭方医の日野鼎哉を演じた役所は「楽しい仕事をさせていただきました。ドラマには犯罪の影には女あり(笑)。今回は、偉業を成し遂げる男の陰に女ありで、芳根さんとの素晴らしい夫婦愛が感動を呼んだのではないでしょうか」と二人の演技を絶賛した。

改めて、撮影を振り返った松坂は「撮影自体は本当に速くて、小泉さんの現場は朝入ったら、すでに照明もカメラもセッティングされている状態で、午後3時には終わってしまうという充実した時間を日々過ごし、撮影自体過酷ではなく、むしろ健やかなとてもいい状態でした」とコメント。さらに「設定として、良策さんは雪山を越えなきゃいけないという過酷なシーンもあリましたし、未曾有のウイルスをどう倒していくかというプロセスがとても大変なことだったなと。未知なもの、不安なもの対して感じる恐怖や恐れは、昔も今も変わらないんだなということを改めて実感しました」と話した。

芳根は『峠 最後のサムライ』(2022)以来の小泉組参加だったが「心臓の音が自分でも聞こえるぐらい緊張しているのに、自然の音が自然と耳に入ってくる。すごく心地の良い穏やかな現場に参加させてもらえて嬉しかったです」と撮影を振り返った。

役所も『峠 最後のサムライ』以来の小泉組参加で、松坂とは5度目の共演。役所は松坂について「良策という医者の役は、松坂さんの誠実で志に向かって諦めない男にぴったりだと思います。普段の松坂君がいい人かどうか知りませんけど(笑)。良策は松坂さん以外には思い浮かばないような役だったと思います」と大絶賛。松坂は「今日は本当にゆっくり寝れそうです」とテレていた。

小泉監督は、松坂、芳根を間近で見ていて「本当に満喫して楽しかった。毎日毎日、二人を撮れたし、スタッフみんなが楽しめたと思います。また、役所さんには出ていただくだけで、スタッフみんな本当に安心してやっていました」と満足そうに語った。

また、役所との共演について問われた松坂は「鼎哉先生の言葉で『名を求めず、利を求めず』というセリフがあるんですけれども、そのシーンの撮影で、そのセリフが聞こえてきた瞬間に、良策の役を飛び越えて僕に言われているような、すごい刺さり方でしたね。今までこの仕事をさせていただいて、この感覚を今まで味わったことがなかった。その役者さんの目を見てこうお芝居をさせていただいて、その言葉が出てきた時にグサッと刺さった。それが今でも残っていて、いやすごかったです」と役所の演技に降参。役所は「先輩を立ててくれてありがたいです」と謙遜していた。

ここで、芳根の太鼓のシーン、殺陣のシーンが話題に。芳根は「どちらも初めての経験だったんですけれども、殺陣の撮影の時は監督が『芳根京子はこんなもんじゃない』って言ってくださった。また太鼓の練習場には何度も来てくださった。『良くなったな』と思ってもらえるよう頑張ったし、、監督が鼓舞してくださることがモチベーションにつながりました」と小泉監督の支援に感謝。さらに芳根は「役所さんが先ほど『今日は生演奏しないんですか?』って(笑)。太鼓に出会えて嬉しかったし、貴重な経験させていただきました」と胸を張った。

松坂も「(このシーンは)圧巻でしたね。何よりも芳根さんが裏でどれだけの努力をしていたか。現場でお久しぶりに会った時も、手首がテーピングだらけで、ボクサーみたいにグルグルに巻いていたし、撮影もすごかった。撮影が終わった時には芳根さんは泣き崩れるように。あれは忘れられないです。お疲れ様でした」と芳根を称えていた。

キャストに最後の質問として、笠原良策は“諦めないで成し遂げようとした人物”、『今年 2025年、成し遂げたいことなど』を発表。
松坂「今年は 1度も体調を崩さずに完走する!とは言うものの年始に体調を崩してしまい、その目標が叶わなかったんですけど、今後は絶対に体調を崩さないという強い意志で最後まで完走しようと心掛けています」
芳根「目の前のことに精一杯型で、今を頑張ればそれが未来につながると思って、今を全力で!を常に心掛けているので、今は(出演中の)ドラマを無事故で完走するのが一番の目標です」
役所「正直、今年叶えようというものはないんですけど、職業柄今年もお客さんに楽しんでもらえる作品になるよう、頑張りたいなと思っております」とそれぞれの思いを胸に刻んでいた。

イベントの最後は、本作の撮影を担当したカメラマンの上田正治氏が先日87歳で逝去、小泉監督が哀悼の言葉を述べた。さらに松坂は「僕は小泉監督とはまだまだお仕事がしたいです。(本作は)上田さんにしか撮れなかった作品だと思っております。大変なロケ場所へもカメラを担いで行ったり、すごいエネルギーパワーの人でした。その姿を見ることができて、本当に僕はすごく幸せだったんだなと改めて実感しております。そういった本当に素晴らしいスタッフの方たちが作り上げ、キャストの方たちが作り上げた『雪の花』が、本日公開となりました。『雪の花』を今後ともどうかよろしくお願い致します」と上田氏への思い出を語るとともに、本作をアピールしてイベントを締めくくった。

映画『雪の花 ―ともに在りて―』大ヒット上映中
©2025 映画「雪の花」製作委員会

 

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