2016.11 取材:記事・写真/RanRan Entertainment
陣内孝則監督の映画『幸福のアリバイ~Picture~』が2016年11月18日に全国で公開される。
同作は陣内がメガフォンを取った2007年の『スマイル 聖夜の奇跡』以来、約9年ぶりとなる監督作品。「冠婚葬祭」をテーマに据え、「葬式」「見合い」「成人式」「出産」「結婚」の5つのシチュエーションを通して風変わりな登場人物たちが織り成す人間模様をコミカルに描く。
脚本は映画『桐島、部活やめるってよ』『幕が上がる』などの脚本を手掛けた喜安浩平。主演キャストには、卓越した演技力でシリアスな作品からコミカルな作品まで幅広い演技をみせてくれる中井貴一、木村多江。どの作品においても独自の世界観を放ち続ける柳葉敏郎。存在感で見るものを魅了する大地康雄、佐藤二朗。そして、どこか可笑しみと親しみを感じさせる名バイプレイヤーとしても名高い山崎樹範が名を連ねる。
その中でも今回、Episode2【見合い】、Episode5【結婚】で主演された山崎樹範さんに、役作りや恋愛観、共演者の印象や作品を通じて影響を受けたことなどたっぷりと語っていただいた。
<前編>「監督としての器のデカさを感じた。監督が役者だから役者のことをよくわかっている」
――陣内孝則さんからキャスティングのオファーをいただいた時はどんなお気持ちでしたか?
正直、びっくりしましたね。これまでドラマや映画などでメインとして主役を張ることがあまりなかったので、このような錚々たるメンバーの中に入れていただいて大変恐縮しましたし、心から嬉しかったです。陣内さんとは家が近所ということもあって、プライベートでもとても良くしていただいております。ドラマでご一緒した時には「おい、(車に)乗っていけよ」と声を掛けていただき、陣内さんの車でよく一緒に帰っていたんです。そういったこともあって、監督がキャスティングする時に「この役は山崎に合ってる!」と、僕が頭に浮かんじゃったらしくて。「家が近所でよかったぁ~」と、心から思いましたね(笑)。
――本作ではうだつの上がらないフリーター男の役ですが、演じる上で気をつけた部分はありますか?また、ご自身の役柄についてはどんな印象を持たれましたか?
そうですね。この作品に関しては、珍しくストイックに役作りに励みました…。役柄上、裸でいる時間が長いので(笑)。それまでだらしな~く日々生活していたのでポチャポチャした体形だったんですけど、衣装合わせの時に陣内監督から「それだ!自堕落なこの役は、そういう体なんだ!お前、変に色気だして痩せようとか鍛えようとか思うなよ!」と言われまして(笑)。それはもう監督の命令、演出ですから「守らなきゃ!」と思って毎日ストイックにお酒を呑み、好きなものを食べて…。だらしなく過ごす…というのは、いや~辛かったですね~(笑)。この作品に関してやっぱり、役者っていうのは辛い仕事だなと思いながら、毎晩毎晩お酒を呑んでましたよ(笑)「この体を維持しなきゃ!」って(笑)。でも、たくさんの人に観られるわけですから、本当は僕だって(体を)絞りたいですよ?ちょっとでもカッコイイと思われたいですからね。ただ、如何せん監督のオーダーだったんでね…呑みました~(笑)。
――そんな役柄に共感できたポイントはありますか?
もう共感だらけですよ!共感だらけ!!(笑)。そもそも女性が気づいていると思うんですよ、男が外で戦っている時と家に帰った時の落差というか。家に帰ったらあんなもんじゃないですか?世の男性はみんな(笑)。結婚されている方やパートナーがいる女性ならご存知かと。「映画だから夢をみせなきゃいけない」というのもあるかもしれませんが、中にはああいう生々しいヤツもいていいと思うんですよね、男として。ましてや僕なんかが変に気取って格好つけている姿よりも、役のような男性陣の代表として、ありのままの姿を女性の方に観ていただいた方がいい。「いるよね~こんなヤツ!でもなんか憎めないよね」と思ってもらえたら本望かなと。でも、一方で男側からみて、ああいう男を許せなかったら女性としてもダメじゃないかな?とも思うんですよね。実際、一緒に暮らすってそういうことじゃないかな。お互いに嫌なところもいっぱいみなきゃいけないわけですからね。だからこの役で僕は女性に対して“踏み絵”を提示しているようなもんですよ。「オレを踏めるかい!?」「こんな男をあなたは愛せるかい!?」と。これ勝負です!男と女の!!(笑)。
――陣内さんから体形以外に要望されたことはありましたか?
それ以外は特になかったんですよね。そこは信じてくださっているといいますか、僕のやりたいようにさせてくれまして。これといった注文はほとんどなかったんですよ。監督としての器のデカさを感じましたね。監督が役者だから役者のことをわかっているんですよね。(役者に)何が向いているとか、何が出来て何が出来ないとか。変なオーダーとか全くないんですよ。現場で僕が自由にできるような環境作りというか、演出をしてくださったなと思います。
――もし、実際に付き合っている女性が勝手にお見合いをしてしまったら、山崎さんならどうしますか?
お見合いしたことに気づくんですよね?そりゃ嫌ですよ、そりゃ~嫌ですよ!(笑)。お見合いされちゃうってことは、こっちのせいでもある訳ですから。お金があるなしじゃないにしろ、同じ絵を同じ未来を見られなかったのかなと思ってしまうのでなんか悲しいですよね。「ああ、お金が好きなのね」「結局、金持ちの方がいいのね」「一緒にいたこの期間の愛とかも、ないのね」って(笑)。若い時は夢とかいう言葉にすごく食いついていたけど、20代後半から急に現実的になって…たまに女性の中でいるじゃないですか?最初は顔がかっこいいからとか顔から入って、20代後半ぐらいからやたら不動産関係の人間と呑みたがったり、恋愛対象を不動産ITに移行していったり、急にすごく年上でもOKになったり(笑)。垣根がどんどん崩れていくような、本丸(最も重要な箇所)がむき出しになっていく感じの女性っているじゃないですか。中にはですよ?全員じゃないですよ?(笑)。そんな人を見ていると時々悲しくなるんですよね。「そうじゃないよね?そういう時こそもっとピュアな方を大事にしたほうが楽しいのでは?」と思うんですよね。すいません、愚痴っぽくなっちゃって(笑)。
――なるほど(笑)。では、もしも山崎さんが女性の立場だったら、愛と条件どちらを選びますか?
そりゃ当然、ある程度の条件はありますよね(笑)。お互い頑張ればいいと思いますけど、少なくとも一緒にいて生活できるくらいはね。夢はあってもいいのですが、一緒に暮らす相手として週2日4時間程度コンビニでバイトするくらいのヤツってダメじゃないですか?(笑)。夢と生活を両立できるくらいの根性がある人じゃないと、女性だったら絶対嫌だと思いますけどね。もし僕が女性だったら、こんな男とは絶対一緒にはいないです!そりゃ、医者とお見合いしますよ!そっちの方が絶対いいですよ。
後編に続く~
陣内孝則×喜安浩平、夢野タッグが実現!『幸福のアリバイ~Picture~』は2016年11月18日(金)全国ロードショー
きっと人生が愛おしくなる、笑って泣ける感動のヒューマンコメディ!!
テーマは「冠婚葬祭」!
日本人なら誰しもが経験するであろう、人生の大イベントであり分岐点でもある「冠婚葬祭」。夢を追うのか、安定をとるのか?共に人生を歩むパートナーに求めるものとは?人生の勝負時とは?その時に守るべきプライドとは?どう生きて、どう死んでゆくのか?どんな最期を迎えたいのか?
「葬式」「結婚式」「出産」「成人式」など、誰しもが通るシチュエーションを通じ、観客ひとりひとりの中に宿る《幸福のあり方/幸福のありか》を問う、笑えて泣ける極上のエンターテインメント作品が誕生!
30年以上にわたり日本の第一線を走り続けてきた俳優・陣内孝則。監督としての演出力に対して同業・俳優陣たちの信頼も厚く、陣内のもとにはベテランから注目の若手まで幅広く豪華キャストが集結した。
卓越した演技力でシリアスな作品からコミカルな作品まで幅広い演技をみせてくれる中井貴一、木村多江。どの作品においても独自の世界観を放ち続ける柳葉敏郎。存在感で見るものを魅了する大地康雄、佐藤二朗。どこか可笑しみと親しみを感じさせる名バイプレイヤー山崎樹範。若手実力派からは、木南晴夏、浅利陽介、渡辺 大、入山法子、そして注目度急上昇中の清野菜名、柾木玲弥。
自身の経験を余すことなく盛り込み、キャストたちの個性を生かしながらも新しい一面を引き出す陣内監督の演出力で、とてもフレッシュで極上な悲喜劇が描かれる。
【ストーリー】
ヤクザの葬式とは知らずに会をとりなす葬儀屋と、故人の残した遺書の内容で揉める親族・知人・息子。
婚期を迎え、好条件の見合いに目がくらむ女と、運悪く浮気が発覚する男。
成人式というハレの日に、スーツではなく特攻服で行こうとする息子と、それを必死に止める両親。
出来ちゃった結婚をし、出産をひかえた妻の元へ向かう夫と、あからさまに八つ当たりをする義父。
ひとりの女性をめぐり、超一流のプロ野球選手に無謀な野球勝負を挑む、うだつのあがらないフリーター男。
一種風変りな登場人物たちは、どこか共感できる悩みを抱いた普通の人々ばかり。そんな悩める人々が惑う様子をコミカルに描ききった、泣き笑いのヒューマンコメディ!
【作品概要】
監督:陣内孝則(じんない・たかのり) (『ロッカーズ』『スマイル 聖夜の奇跡』)
脚本:喜安浩平(きやす・こうへい)(『桐島、部活やめるってよ』)
出演:中井貴一、柳葉敏郎、大地康雄、山崎樹範、木南晴夏、浅利陽介、渡辺 大、佐藤二朗、木村多江 ほか
制作:パイプライン
製作:テレビ朝日、KADOKAWA ほか
配給:東映
公式サイト:koufuku-alibi.jp/
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