2023年、ウォルト・ディズニー・カンパニーが創立100周年を迎え、その記念作となるアニメーション新作ミュージカル『ウィッシュ』のジャパンプレミアイベントが11月30日(木)に都内劇場で行われ、生田絵梨花、福山雅治、山寺宏一、檀れいが日本版声優として一堂に初登壇した。
本作でヒロイン・アーシャを務める生田は「私自身小さい頃からディズニー作品が大好きで歌って育ってきたので、記念すべき100周年記念作品で、こんな役割を仰せつかりまして、とてもとても緊張と嬉しさでいっぱいです。そしてついにこうやって皆さんにこの作品を観ていただける日が来たんだなという高揚感でいっぱいですし、声優陣の皆さんには今日やっと初めてお会いできたので、とっても心強く嬉しいです」と笑顔で挨拶。
ロサス王国の国民の願いを支配するディズニー史上最も恐ろしいヴィラン、マグニフィコ王役の福山は「この作品に携われるオファーをいただいたときは本当に驚きまして、何しろディズニー作品はファンがたくさんいらっしゃいますし、歴史もあります。結構プレッシャーだと思ったんですけれども、こういう機会をいただけたということ、この企画いただけたことに対して、やり切ることが最大のご恩返し、礼儀と思いまして、思い切りやらせていただきました」と胸を張った。
また、アーシャの相棒で子ヤギのバレンティノ役を演じた山寺は「今までたくさんのキャラクターの声を担当してきましたが、かわいい子ヤギ役は初めてです。100周年を記念する作品ということで、それだけでも緊張するんですが、この並びに緊張しております(笑)。福山さんのものまねを時々させていただいているので、今日は怒られるじゃないかなと思ったんですけど、とても優しく接してくださり、本当にありがとうございます」と笑わせた。
そして、マグニフィコ王の妻であり、良き相談相手でもあるアマヤ王妃役の檀は「私にとってディズニーは憧れでもあり、またいつかいつかお仕事がしたいと思っていた場所でしたので、本当に世界中に『ヤッター!アマヤ王妃よ』と叫びたいぐらい本当に嬉しかったのを覚えています」と喜びをあらわにした。
本作を観た山寺が本作のすごさを紹介。「ディズニー100年の集大成と言われると、ハードルが上がるんです。僕もそういう気持ちで観たんですけど、その想像をはるかに超えて全てが詰まった作品。願いはその人そのもの、願いを抱くことは本当に大切だということがテーマで、ストーリーもすごいんですが、それぞれのキャラクターは生き生きとして魅力あふれるキャラクターばかりです。そして音楽もすごい。映像は昔ながらの良さと最新のテクノロジーを使っているんです。温かいといいますか、水彩画のような1枚1枚を額縁に入れたいような、そのくらい素晴らしい。全てが美しい物語と言えると思います」と大絶賛。そして「日本版がすごいです。胸を張って言えます。日本版がすごいです!」と力説した。
マグニフィコ王は今までのディズニーのヴィランを凝縮したヴィランと言われているが、福山が思うヴィランのすごさとは。「僕の解釈なんですけれども、正しくある、正義であるとはどういうものかを表現している存在だと思っています。ヴィラン、つまり悪役ということですけど、マグニフィコ王は本来、国に暮らす人々を良くしたいと思っている人で、その正しさを追求して突き詰めていった結果、正しくない側に転じてしまった。つまりマグニフィコ王もそうですが、『ウィッシュ』という作品は嘘がない作品なんだなと思いました。世界というものは基本正しくありたいと思っている。けれども、正しいと思っていること(同士)がぶつかり合って、良くないことが起こるというのが、人間同士のどうしようもなさ。それを嘘なく描いているのが『ウィッシュ』という作品のすごさであり、本作の魅力なんじゃないかと思います」と評価した。
そして、生田の思うこの作品のすごさは「音楽も素晴らしく、聞いているだけで体が動き出したり、胸が熱くなるような、そういうミュージカル体験ができるのはやはりこの作品のすごさ。原点でありながらも私達を未来に繋げてくれるような、そんな作品になっていると思うので、皆さんにもメッセージが届くといいなと思っております」とアピールした。
また、アーシャの歌う『ウィッシュ』を歌唱する際に意識したことは?と問われた生田は「彼女が歌う『ウィッシュ この願い』という楽曲もすごく力強くエモーショナルな楽曲で、強い決意と覚悟をエネルギーに繋げていく。歌うときは、等身大の躊躇とか悩みといった部分をショートカットせず、自分自身のそういったネガティブな感情もちゃんと味わいながら、それをほどいていく。聴いている人にも自分の心を開放できるよう願いを込めて歌わせていただきました」と自信を覗かせた。
ミュージカル初挑戦の福山は「ものすごく大変でした。舐めていたわけじゃないんですけど大変だろうなと思ってたんですけど、こんなに大変だと思っておらず・・・。一応お芝居もやったことがありますが、それが一つになっているミュージカルというものが全く別物なんだなということがよく分かりました。同じ畳の上でやって胴着を着て黒帯を締めているんだけど、空手と柔道は違うという感じ。声もえらい使いましたし、枯れました。(普段は)あんまり枯れないんですけど、大河ドラマ以来に枯れました(笑)。そのぐらいのエネルギーを使わないと、表現できないテーマなんだなと思って、がっぷり四つに組んでやらせていただきました」とコメントした。
山寺は改めて日本語版について「『諦めることがない』という曲のすごさ!巷でも皆が『・・・ない!』って歌っているのではというくらい、皆の心に来る(と思う)。そして、お二人で歌う楽曲の素晴らしさ。そして檀さんが入って・・・のバリエーションの素晴らしさ。福山さんのソロも、カリスマなんです。マントにM(マグニフィコ)と書いてあって、『マシャ』のMに感じました」と楽曲の紹介に加え、福山を称賛した。
そして、檀も「本当にどの曲も素晴らしかったです。最初に生田ちゃん(アーシャ)が歌う『ようこそロサス王国へ』はこの物語の導入部。自分もロサス王国のひとりになったようなウキウキ感とワクワク感で本当に高揚してくる。また、動物たちが森の中で歌はこれぞディズニー。そして最後の『ザ・ウィッシュ』は涙無しには観られない」などと楽曲を紹介した。
イベントの最後は、「この冬は?」と観客に呼びかけ、観客が「ウィッシュ」と応じ、イベントが終了した。
映画『ウィッシュ』 12月15日(金) 全国公開
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配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン