
映画『新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!』の完成披露先行上映が7月11日(木) に都内劇場で行われ、映画初主演の藤吉夏鈴(櫻坂46)のほか、髙石あかり、久間田琳加、中井友望、綱啓永、髙嶋政宏が登壇した。
本作は、日本大学藝術学部・映画学科在籍中に原案の宮川彰太郎が授業の課題で制作した1つの企画書からスタート。母校の不祥事を目の当たりにし、子どもが大人に対抗するヒヤヒヤ感や何かを成し遂げようとする熱量を詰め込んだその企画書が原案。高校の新聞部を舞台に、部員たちが社会のはしっこから大人たちの闇に迫る、“正義”や“善悪”を考えさせる痛快な社会派エンターテインメントが誕生した。
主人公の私立櫻葉学園高校新聞部・新米記者“トロッ子”こと所結衣を演じた藤吉は、映画初出演の話が来たとき、藤吉は「早く(小林啓一)監督ともお会いしたかったですし、キャストの皆さんとも早くお会いして、現場に入ってお芝居してみたいっていう好奇心がすごく大きくて、ずっとワクワクしてました」とコメント。
そして現場に入って「新しいことばかりで、すごく難しいなと思う部分もあったんですけど、新鮮でとても楽しかったです。(主演という役どころについて) 所結衣ちゃんは、好きなことにすごくまっすぐで、なんか手助けしたくなるように愛らしい。キャストの皆さんに結衣ちゃんはかわいい、愛らしいと思ってもらえるように頑張ってました」と自信も覗かせていた。
新聞部の部長 杉原かさねを演じた髙石は「私の役が結衣を引っ張るようなキャラクター。藤吉さんはいろんな表情が見たいと思うようなミステリアスな方ですし、魅力的な方なので、監督と本番中に、ちょっとアドリブをやったりとか、急に驚かせたりして遊んでました(笑)。結衣の感情がふっと変わる瞬間がすごく可愛く映っているので、そういうところが監督の意図であったりするので、かわいい表情がいっぱい観れるのかなと思います」と藤吉を持ち上げる役に徹したことを明かした。
独特のキャラクターでカリスマ性のキャラクターを演じた久間田は「今まであまりなかった役柄だったので、どんな感じになるかなってすごくドキドキしていたんですけど、監督とお話しながら作り上げていったという感じです」とコメント。また「キャストの皆さんの中では一番藤吉さんとご一緒させてもらうことが多く、(髙石)あかりちゃんも言ってましたけど、とっても可愛いくて、なんか妹ができたような気分。すごく楽しく撮影してました」と藤吉に感謝していた。一方、藤吉は久間田について「第1印象はすごくお顔が綺麗な方。なのに、中身は結構男前なイメージ。人の話を聞いているときの目つきが印象的。何かに集中してらっしゃるときの目がすごく男前だったのが印象的でした」と讃えた。
新聞部副部長 恩田春菜を演じた中井は、演じるうえで意識したことを問われ、「特別意識はしてないんですけど、結衣とかさねの間で、振りされたり、見守ったり。2人を見て楽しんでいました。さっき結衣を笑わせていたことを知らなくて、勝手に藤吉さんがツボに入って笑っていたシーンがあったんですが、今初めて知って納得しました(笑)」と振り返っていた。
西園寺の元同級生 松山秋を演じた綱は「女性が多くて本当に緊張しました。撮影日数も少なかったのでどうしようと思って現場に入ったんですけど、みんな本当に気さくに受け入れてくれてありがとうございました」と感謝。さらに「藤吉さんは映画初主演で、えげつないプレッシャーと重圧を抱えてるのは間違いないんですけど、現場での佇まいとか、落ち着いているし、すごい尊敬しました」と藤吉を称賛した。藤吉は「ん? そんな答えが返ってくると思ってなかったので、今日(綱は)何か違う人みたい。(そう言われて)嬉しいですね」と仲の良さを表わしていた。
この後は映画タイトルにちなみ、新人だったから許された怖いエピソードを発表することに。髙嶋は若かりし頃コンタクトを忘れてきて、先輩大女優に二度挨拶してしまった出来事を披露。髙石は舞台でのお昼休みに誰もいない舞台で歌っていたところマイクがオンになっていて、控室に全部流れて怒られたことを披露。また、綱はマイクを付けてトイレに行って、トイレでの話が洩れてしまったことを明かした。
そして藤吉は「1年より前の話なんですけど、グループ(櫻坂46)のお仕事で、みんなで宮崎まで飛行機で移動することがあって・・・。飛行場まで車で送っていただいて、メンバー27人いるなんか1人だけ飛行機に乗れずに車の中で爆睡してました。マネージャーさんから飛行機の中から『藤吉、今どこにいる? もう出発する』と、電話かかってきて、1人でチケットを取って宮崎に行きました」と、トホホな体験を明かし、会場は笑いに包まれた。
イベントの終盤には、“新米”にかけて、記者全員一人ひとりにお米のお菓子プレゼント。新聞部の3人(藤吉、髙石、中井)から手渡された。
さらに最後は欠席した小林啓一監督からキャスト全員にあてた手紙が読み上げられた。久間田には「目は口ほどにものを言うと言いますが、今回の久間田さんは非常に多くのものを語ってくれました。オーラをまとった堂々たる西園寺は、当初イメージしていた以上のものになりました」、髙石には「この映画のテーマにしていた。疾走感そのものを体現してくれました。高橋さんがいなかったら、この映画は成立しなかったと思います」とのメッセージを。
そして藤吉には「初めて会ったときから正直悩みっぱなしでした。しかし、本読みやリハーサルを重ねていくうちに、藤吉さんのポテンシャルに気づき、僕が今持ってるものを全てぶつけてみようと決心しました。藤吉さんは要求に一つ一つ真剣に答えてくれました。決して器用なタイプではないと思います。でも、藤吉さんの頑張りで唯一無二の主人公像が出来上がりました。一見演技なのか、素なのか分からない奇跡的な演技は、偶然生まれたのではなく、藤吉さんの努力の結晶です。全て計算された演技です。藤吉さんとご一緒できて本当に良かった。僕にとって藤吉さんは戦友です。役者藤吉夏鈴の今後が楽しみです」とのメッセージに、藤吉は「今日、涙を流す予定はなかった」と感涙極まった様子だった。
映画『新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!』
8月9日(金) テアトル新宿・グランドシネマサンシャイン 池袋ほかにて公開!
©2024「新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!」製作委員会