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2022年8月24日 09:43

永野芽郁&奈緒 並んで観た試写で大号泣!映画『マイ・ブロークン・マリコ』舞台挨拶付き完成報告試写会

取材・撮影/RanRanEntertainment

映画『マイ・ブロークン・マリコ』の舞台挨拶付き完成報告試写会が8月23日(火)に都内で行われ、主演の永野芽郁、共演の奈緒、そしてタナダユキ監督が登壇した。

 

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原作は、2019年に無料WEBコミック誌「COMIC BRIDGE」で連載(全4回)されるやいなや毎話SNSでトレンド入りし、翌年出版された単行本(全1巻)では即重版が決定。「輝け!ブロスコミックアワード2020」大賞受賞、「この漫画がすごい!2021年オンナ編」第4位にランクインしたほか、2021年に文化庁が主催するメディア芸術祭マンガ部門新人賞を受賞した新人作家が異例の快挙を成し遂げた話題作。「親友の遺骨を持って旅に出る」という今までにない斬新な物語設定と、見る者に投げかける答えの見つからない問いかけが、多くの読者の心に刺さり一瞬にしてその世界に引き込んだ。

 

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ブラック企業に勤めるガラの悪いシイノを演じた永野は「本当に観て後悔しない作品が完成したと自信を持って言える作品に自分自身が出会えたことがすごく幸せなことだなと思いますし、もしかしたらファンの方は衝撃を受けるかもしれないですが、絶対に観て後悔はさせない自信があります」と胸を張った。

 

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シイナの学生時代からの親友マリコを演じた奈緖は「この作品の話をいただいたときから撮影に入っていないのに、映画が出来上がって芽郁ちゃんとこうやって舞台挨拶するんだなーっていう日をどこか夢見ている自分がいたので、今皆さんが席に座ってくださっているのを見て、夢を叶えてもらっているという気持ちになりました」と満足気に話した。

次に、映画化のきっかけについてタナダ監督は「原作を発売当日に読んで、読み終わってすぐ映画化したいと思って、すぐプロデューサーに電話したという経験は多分初めて。本当にシイノちゃんの衝動に自分が引きずられるように感じて、絶対にこれを撮りたいと思ったんです。原作権を取るのはすごく大変で、突き進んでいって今日に結びついていると思うと、本当に感慨深いです」と笑みを浮かべた。

さらに、タナダ監督は「まずお芝居がすごい人じゃないとお話にならないと思って、そんななかで芽郁ちゃんの名前が上がって、主人公の設定よりもちょっとだけ芽郁ちゃんの方が若かったけれど、やってくれたらすごいなと思ってオファーしました。マリコはシイノに対しての原動力になりうるお芝居ができる力のある人じゃないとダメなので、その力を借りられる人は奈緖ちゃんだと思った」と二人の起用理由を明かし、「あとで、二人がプライベートでも仲が良いことは知らなくって、これはすごいなと思いました」と笑わせた。

 

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永野は「すぐ原作に読ませていただいて、“やりたいけど、やりたくない”が第一印象。原作はとてつもない漫画なんです。すごく衝撃を受けるし、漫画で成立しているものを映画でやって、しかも私がシイノなんて。原作がすごく好きな方達はなんで?って思うだろうし、その期待に答えられる自信がなくて、シイノをやるには表現力も技術力も足りてないんじゃないかで思ったんですけど、漫画も脚本も良すぎて、これを他の人に演られるのが悔しいと同時に思った」とオファーを受けたときの心境を明かした。

 

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奈緖は「あまりに原作のパワーがすごく、最後の1ページをめくったとき、しばらく呆然とただ涙を流している自分がいて、これは絶対に伝えなければいけない作品だと思いましたし、このすごい作品にすごいパワーと熱量、愛を持って、タナダさんが作り上げる組に芽郁ちゃんが座長をしている、こんな船に飛び込みたいと思いました。自分自身として自ら命を絶ってしまうという役は今まで避けて通ってきたところがあったので、向き合ってみたいと思ったのは、この頼もしいお二人と、原作のパワーがあったから」と話した。

シイノのタバコを吸うシーンなど、永野は役作りについて、「普段からちょっとタバコを吸うこともやりました。ニコチンとかタールの入っていないタバコなら調整できるかもと思って、日常に取り入れていました。すっごく不味くて、後味があまりよろしくないので、ご飯食べた後にタバコを吸ったり、お酒を飲んで吸うと味がぐっちゃぐちゃになるので、慣れるまでが大変でした」と苦笑しつつ、原作にも出てくるドクターマーチンを撮影までの11ヶ月間、毎日履き潰すように過ごしたことも明かした。

映画での注目シーンについて、永野は「マリコとはずっと一緒にいるんです。体が隣にいなくても心がずっと一緒にいるんです。ひとりになっているシーンでも私は描けていると思っていて、ひとりなのにひとりじゃない瞬間がすごくいっぱいあって、それを皆さんが見ていて感じとってくれるだろう、感じ取ってほしいと思います」とアピール。

奈緖は、「難しいですね。(シイノが)遺骨と共に旅に出るということは、もう皆さん知ってらっしゃると思うので、恐る恐る話しますけど、シイノがマリコを連れ出してくれた瞬間っていうのは、この作品の中ですごく好きなシーンのひとつ。二人のなかでマリコがシイノにとってどういう存在だったか。シイノがどんな人なんだろう?っていうのを、このワンシーンにぎゅっと閉じ込められた思いも含めすごく爆発しているシーンだと思います」と力説した。

 

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奈緖とは一緒に初号を観たという永野は「(普段)自分が出ている作品を初めて観たときって、どうしても冷静になれなくて、物語だけを集中して観るというよりも撮影の期間のことを思い出したり、自分のお芝居の物足りなさに反省しながら観たり。今回は撮影期間中も永野芽郁としていた時間がすごく少なくて、シイノっていう人がマリコをずっと思って突き動かされているという日々を過ごしていたので、初めて客観的に出来上がったものを観て、すっごい映画に出たんだなあという自信を初めて初号でもらえて、すごく大事な作品だなと思いました」と満足気な表情を示した。

奈緖は「私は隣で観ながら、序盤から泣いてしまって、ずっと鼻をすする音で芽郁ちゃんには迷惑をかけたんじゃないかな(苦笑)」には、永野が「観終わって明るくなったら、(奈緖が)すごいびしょびしょ顔でメイクが全部落ちていて・・・。本当に魂を削ってやられた姿も見ていたので、奈緖ちゃんが救われたんだなと思って、二人で泣いたことを周りの人も分かっていたよね」と振り返っていた。

最後に永野は感涙にむせびながら、「この作品ができたことを誇りに思いますし、それを皆さんにも感じていただけると思います。今日ここに足を運んでくださった皆さんが、帰るときには何か肩の荷が下りる気持ちになるような作品ができたと思います」とイベントを締めくくった。

映画『マイ・ブロークン・マリコ』 9月30日(金)、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー

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