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2025年2月5日 18:36

【前編】小野塚勇人が見せる役者魂「苦労しかなかった。でも、その苦労は要らないものではなかった」 ミュージカル『ヒーロー』インタビュー

心温まる感動のミュージカル『ヒーロー』が2月6日(木)から日比谷シアタークリエで上演される。過去にトラウマを持ちながらアメコミ漫画家を目指す主人公のヒーロー・バトウスキーを演じるのは有澤樟太郎。翻訳・訳詞・演出を上田一豪が務める。寺西拓人とダブルキャストでヒーローの親友・カークを演じる小野塚勇人は、今回、代役として急遽出演が決定した。稽古場での最終稽古を終えたばかりの小野塚に公演への意気込みを聞いた。

――今回、急遽ご出演が決まりましたが、最初にお話を聞いたときの率直なお気持ちを教えてください。

イレギュラーではありましたが、(上田)一豪さんとまたご一緒できるということが嬉しかったです。僕自身は、東宝作品に出演するのは2作目になりますが、こうしたコメディ要素のあるポップな作品があることを知らなかったので、そうした作品に出演できるということが嬉しく、すごく楽しみになりました。それにこの作品は日本初演です。初演は比べられるものがないので、新たに作れるという意味でも演じられることに喜びを感じました。

――脚本を読んだご感想は?

こうした言い方が正しいのか分かりませんが、まさに王道なストーリーだなと。アメリカンジョークもあって、すごく入り込みやすい物語で、楽しく読ませていただきました。重い気持ちになることがない作品なので、楽しんで観ていただけることは間違いないと思います。音楽も楽しいんですよ。バンドが入っているのでミュージカルの持つ魅力が存分に発揮されていると思います。初めてミュージカルを観る方にもすごく良いと思いますよ。楽しんで帰っていただける作品になると思います。

――カークという役柄は、どのようにとらえて演じていますか?

これまでにも同じような立ち位置の役柄を演じた経験があったので、イメージしやすかったです。なので、準備期間が少なくても役を照らし合わせることに時間はあまりかからなかったですし、一豪さんが求められているテンション感やイメージはすぐに共有できたのではないかなと思います。

――これまでの経験があったからこそというところが大きいのですね。

そうですね。僕はコメディがすごく好きですし、楽しく演じられるジャンルでもあるので、この作品の方向性が自分には合っていたのだと思います。

――コメディの面白さはどんなところにあると思いますか?

やっぱりお客さまに気軽に観ていただけるというところだと思います。僕は重い気持ちになりたいと思って娯楽を観ることがないんですよ。「今日は泣きたい」と思って映画を観るという人もいると思いますが、僕はそうではない。「どんな作品が好きなの?」と聞かれたら、『アベンジャーズ』だったり、アクション映画やヒーローものを挙げます(笑)。もちろん「ほっこりしたい」とか「感動したい」というときはありますし、そうした作品を観ることもありますが、「泣く」とか「悲しい」を求めることがないので、僕にとっては誰もが楽しめる作品というのが娯楽なんです。演劇やミュージカルはどうしても敷居が高いイメージがありますし、僕自身もこの世界に入っていなかったら観に行く機会がなかったかもしれません。でも、そうした人でも楽しめるのがコメディだと思います。

――演じるという意味では、泣かせるよりも笑わせる方が難しいのでは?

難しいと思います。笑いは、1番難しいと言われているジャンルでもあるので。なので、お笑い芸人さんは本当にすごいとリスペクトしています。もちろん、芸人さんのお笑いとコメディは全く違うものです。間の取り方という意味では似ているところもあるのかもしれませんが、コメディはネタで笑わせているのではなく、その作品の中の世界観で明るくさせてくれるもの。根底にあるものが違うので、役者さんの色が出ますし、人間味が滲む瞬間もあると思います。「あの人があんなことをするんだ」と意外なお芝居が観られたらすごく面白いですよね。その役者さんのファンの方はもちろん、初めて観るという方にも楽しんでいただけるというのがコメディの面白さなのかなと思います。

――今回は、寺西拓人さんとダブルキャストを務めます。寺西さんの印象は?

(寺西が出演している)「タイプロ(timelesz project)」で観た通りの誠実な印象です。すごく優しい人なんだろうなと思っていましたが、実際にお会いしてお話したら、その印象通りで。すごく丁寧で、謙虚で優しいので、ぜひオーディションに受かってほしいです(笑)。

――タイプロをご覧になっているんですね。

観ています。この場を借りて「がんばれ」と言わせていただきます。「小野塚が応援していました」とぜひ伝えてください(笑)。timeleszに入って欲しい(笑)。

――しっかり書いておきます(笑)。これまでお稽古をして、カークとしてのお二人の違いというのはどんなところに感じていますか?

僕は素に近いのかなと思います。もちろん演技はしていますが、(カークは)自分に近いキャラクターなのではないかなと。僕が稽古に参加したのは2週間だけでしたが、すぐにカンパニーにも馴染めたので、特別に苦労したということはないまま、最終稽古まできたように思います。

――2週間!? かなりタイトですね。

そうですね。楽曲を聴いて音をとって、台本をもらって…1週間後には全幕を通していたので、濃い2週間でした。

――楽曲やセリフを覚えるだけでも大変だったのではないですか?

大変は大変ですが、この作品以上に覚えるのが大変だった作品もあったので。それよりも、自分の中でもっともっと大変になるだろうと思ったら、寝る時間がないということもなく、毎日7時間は寝ていました(笑)。

――それはすごい!! お稽古場の雰囲気はいかがでしたか?

一豪さんが明るく楽しく稽古を進めてくださるので、それに引っ張られるようにみんなで盛り上がってお稽古できたと思います。コメディですので、楽しくやってなんぼだと思うので、雰囲気はすごく良かったです。もちろん、それぞれが役に対する悩みなどはあると思いますが、だからといって悪い雰囲気にはならず、良い雰囲気のまま終われたと思います。とはいっても、僕は2週間しか参加していないのでよく分かっていません(笑)。最初の1週間は自分のことに必死すぎて、周りも見えていなかったですし、皆さんとほとんどお話もできなかったですから。

――それはそうですよね。一豪さんとはミュージカル『この世界の片隅に』でもご一緒していますが、一豪さんの演出の魅力はどんなところに感じていますか?

丁寧で伝え方も分かりやすいので、一豪さんがどんなものを求めているのか僕にはすごく分かりやすいです。すごく変わっている人だなとは思いますが、面白いですし、言語化して伝えるのがとてもお上手なので、分かりやすいのかなと思います。

――ヒーロー役の有澤さんの印象はいかがですか?

誠実な高身長イケメンです。歌がうまくて、芝居に対して真面目に向き合っている姿が印象に残っています。あまり話をする余裕もなかったので、深いところまではまだ分かりませんが、主役をシングルキャストで演じて、このテンポ感の展開を一人で担い、10曲以上の楽曲を歌うので、体力的にも大変だと思いますが、それを感じさせず、でも稽古ではチャレンジをし続けていて、すごい方だなと。自分もそれに引っ張られるように芝居を変えていくことができて、座長として素晴らしい人だなと思います。

――稽古場で印象に残っていることはありますか?

具体的なエピソードではないですが、人は本気でやればいける。もちろん、それは一豪さんと皆さんがこれまでに作ってきたものがあるからだとは思います。僕は完成に近づいている段階で参加させてもらって、枠が決まっている状態だったので、あとは写すだけ。それで、「ここは自由にやってください」と決められたところは自由に演じる。全体の動きなどは全て決まっているので、この短期間でもなんとかなったのだとは思います。

――なるほど。大変さは少なかったと?

苦労は確かにありました(笑)。でも、その苦労は要らないものではなかったと思います。自分が覚えれば済むことなので。

ミュージカル「ヒーロー」
2月6日(木)~3月2日(日)
日比谷シアタークリエ
公式HP https://www.tohostage.com/hero/

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