取材：記事・写真/RanRanEntertainment
――今回、ダブルキャストで矢部昌暉さんが出演されますね。朗読劇『私立探偵濱マイク』に引き続きの共演ですが、お二人の共通点あるいは違う点は？
それでいうと全部違うと思います。人間を何かしらの条件で二つに分けたら、一発目から違うと思います。例えば、矢部君はけっこういじられ上手なのですけど、自分はいじる方だったり、彼は陽で、自分が陰だったり、まるっと全部違います。
――陰なのですか？
陰気味です(笑)。
――『ジェイミー』の公式サイトの動画を拝見したら、ディーンの台詞に下ネタがあって、そこは苦手だとおっしゃっていましたが、克服できそうですか？
そうですね。今日も歌稽古で、下ネタをしっかり言わせてもらいましたので、だいぶ慣れてきました(笑)。
――ジェイミーはドラァグクイーンになる夢を追っていますが、ディーンの夢については描かれていませんが、どのように分析されていますか？
夢を持っていないから持つ人間を叩いていると思います。ディーンにもしっかり夢があって、自分のやりたいことがあれば、この話のようなことにはなっていないと思います。ディーンは自分の中に夢があったとしてもそれを口に出して人に言ったり、実現させようと努力する力は持っていなかったんだろうと思いますね。
――佐藤さんご自身は、芸能という夢があって、その中でジェイミーのように葛藤されたことはありますか？
最初はけっこう能天気に始めましたけど、お仕事をいただくに連れてどんどん葛藤が増えていく感じでした。それこそジェイミーではないですが、批判とか中傷とかを受けたりとか避けて通れない、そういう時に本当にこの仕事を続けていくべきかとか、そういった批判的な意見の渦中にいて自分を守れるかとか、自信をなくしたりする時期はありましたね。
――今は乗り越えていらっしゃるのですね。
１０年ちょっと仕事をやらせてもらって、批判もいまだに無くはないですけど、そういった批判に対して気持ちが負けないようにする方法を覚えましたし、順応してきた感じはします。
――何が乗り越えさせてくれたと感じていらっしゃいますか？
それ以上に、応援してくださる方のことを尊重したいと思ったことですね。
――今回の公演で楽しみにしていらっしゃることは何ですか？
大先輩方がたくさんいらっしゃるので、そういった方のお芝居を間近で見ていろいろ勉強させていただけることは非常に有難いことだなと思っています。
――公演に向けて特別に準備されていることはありますか？
順次仕事させてもらって、お芝居の勉強を毎日しています。下ネタに対する耐性がまだあまりついていないので、そういった発言を日夜一人でしゃべったりしています。後は聞かれる恥ずかしさをどう乗り越えるかというところです(笑)。
――2.5次元の舞台、ミュージカル、朗読劇、TVドラマ、そしてバンド活動、いろいろとされていますが、今後の活動はどのように考えていらっしゃいますか？
全部やっていきたいです。「結局、流司は芝居をしたいのか、音楽をしたいのか、何をしたいのか」って言われることがあるんですけど、何でもしたいんです。人生一回しかないのに、なんでやらずに死ぬのが正解みたいな批判をされなくてはいけないのかと思ったりするんです。どれに力を入れていきたいかって言われたら、全部に力を入れていきたいんです。
――こういったミュージカルも今後もやっていきたいということですね。
そうです。ジャンルを問わず。
――音楽の方はロック？
音楽も、「PENICILLIN」のHAKUEIさんと一緒にやらせてもらっているんですけれど、そういうところもジャンルにとらわれず、その時にやりたい音楽をやっていこうという話をしています。
――お芝居や、音楽以外のところで、興味を持っていらっしゃることはありますか？
プライベートなことではグランピングをやってみたいなと思っています。
――何かきっかけがあったのですか？
この歳になって、仕事をたくさんやらせてもらっていて、プライベートで外に出ている回数が圧倒的に少なくなって、日の光に当たっている時間がすごく少ないなと思ったんです。ただでさえ暑いのとか、太陽とかあまり好きではなくて、出ないようにしている上に、舞台に立たせてもらったりすると更に太陽の下にいる時間がめちゃめちゃ少ないと思って。コロナが話題になり始めた去年の初めぐらいに、アウトドアをやろうと決心したのですけれど、コロナで何もできない状態が続いていますね。
――それでは最後にこの公演をご覧になる皆さまに向けてメッセージをお願いいたします。
ほんとうに素晴らしい作品に仕上がると思っています。イギリス、韓国で素晴らしい興行成績を収めている作品が日本に上陸して、日本でも錚々たるキャストが揃いました。台本を読んで、すごく幸せな涙が出る作品だと感じました。辛いなぁと思って日々を過ごしている方が中にはいらっしゃるかもしれませんが、そういった方こそ観て、幸せな涙を流して帰っていただければと思います。
――ありがとうございました。
前編～
ミュージカル『ジェイミー』
【東京公演】2021年8月8日(日)～29日(日) 東京建物Brillia HALL
主催：フジテレビジョン／ホリプロ／TOKYO FM／キョードーファクトリー
後援：ブリティッシュ・カウンシル
【大阪公演】2021年9月4日(土)～12日(日) 新歌舞伎座
主催：ABCテレビ／ぴあ／新歌舞伎座
【愛知公演】2021年9月25日(土)・26日(日) 愛知県芸術劇場 大ホール
主催：テレビ愛知／キョードー東海
公式サイト https://horipro-stage.jp/stage/jamiemusicaljp2021/#stage
音楽：ダン・ギレスピー・セルズ
作：トム・マックレー
日本版演出・振付：ジェフリー・ペイジ
翻訳・訳詞：福田響志
出演：
ジェイミー・ニュー：森崎ウィン/髙橋颯(WATWING)（ダブルキャスト）
マーガレット・ニュー：安蘭けい
プリティ：田村芽実/山口乃々華 （ダブルキャスト）
ディーン・パクストン：佐藤流司/矢部昌暉(DISH//)（ダブルキャスト）
ファティマ：伊藤かの子
ミッキー：太田将熙
サイード：川原一馬
サイ：小西詠斗
ベックス：鈴木瑛美子
ヴィッキ：田野優花
ベッカ：フランク莉奈
リーバイ：MAOTO
（※五十音順）
ミス・ヘッジ：樋口麻美
ミス・ヘッジ(女性役U/S)：実咲凜音
トレイ,ライカ(男性役U/S)：永野亮比己
※U/Sアンダースタディ
ライカ・バージン：泉見洋平
トレイ・ソフィスティケイ(ヒューゴ/ロコシャネル役カバー)：吉野圭吾
レイ：保坂知寿
ジェイミー父/サンドラ・ボロック：今井清隆
ヒューゴ/ロコシャネル：石川 禅
【ストーリー】
主人公は16歳の高校生ジェイミー・ニュー。彼には一つの夢があった。
それはドラァグクイーンになること。そして高校のプロムに本来の“自分らしい”服装で参加すること。母親から真っ赤なヒールをプレゼントされたことをきっかけに夢に向かって強く突き進む思いを抱いたジェイミーだが、学校や周囲の保護者たちは猛反対。ジェイミーの夢を理解できない父との確執や周囲からの差別など、多くの困難を乗り越えながら、自分らしさを貫くジェイミーの姿に勇気と感動、そして幸せをもらえる、最高にハッピーなミュージカル！
【プレゼント】
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2021年 9 月 27 日（月）23時59分
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