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2022年3月2日 06:00

【後編】加藤和樹インタビュー! 舞台『冬のライオン』長男リチャード役 親子関係や愛されたい思いは今の時代にも通じる

取材:記事・写真/RanRanEntertainment

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――ポスタービジュアルを拝見しましたが、迫力がありますね。実際の舞台もああいった形での登場されるのでしょうか?

あれは、『冬のライオン』のイメージを表したものなので、本番はまた違った雰囲気になると思います。全然、重くもないし、固くもない、あのチラシのイメージ(笑)ではないということです。

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――加藤さんにとって久し振りのストレートプレイということですが、いかがでしょうか?

ストレートだと普段共演しない役者さん、今回で言いますと、佐々木蔵之介さんをはじめとする素晴らしい役者の方々と共演することが楽しみです。台詞のみの芝居、特に今回はマシンガントークが繰り広げられていて、止まる瞬間があまりないんですよね。そこに自分が入った時にどう立ち居振舞えるのか、1シーンが長いので、そこでどうリチャードとして居ることを楽しめるのか、そこがストレートの醍醐味だと思っています。音楽が無い中での緊張感、台詞だけで紡がれていく作品の緊張感というのはなかなか無いです。

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――今回、ストレートプレイ作品を選ばれたのは何か理由があるのですか?

僕はどちらかというとストレートが先行なので、ここはベースにしていきたい思いがあるんです。理由といいますか、役者としてやっていく中で、なくてはならないものの一つと思っています。

――加藤さんの中の眠っている潜在意識とリンクさせていくことが課題だとおっしゃっていましたが、現時点でその課題は克服できそうですか?

僕は有難いことに両親の愛をちゃんと受け取って育っているのですが、人って渇望する、手に入らないものを望めば望むほど遠ざかっていって、自分が思っていることを本音で言えなかったりしますが、本心をさらけ出す部分がリチャードは初めの段階からあるので、彼の不器用さ、まじめさ、素直さは自分とリンクする部分もあります。そういうところからひも解いていって、彼の胸の中にある思いを表現していければと思います。

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――昨年も、ミュージカル出演、ライブ、声優とご活躍されましたが、役と役の合間にお時間が出来た時にはどんなことをされているのでしょうか?

僕はあまりプライベートで役を引きずらないです。家に帰ったら家モードになります。リフレッシュのために何かやるということはなく、芝居がストレスになっていることはないです。

――時間があったらやりたいことはないですか?

普通に温泉とか行きたいですね(笑)。でも役が続く、今回も『北斗の拳』が終わってすぐに本読みをさせていただいているというのは有難いです。「切り替えが大変でしょ?」と言われたりもしますが、終わったものは終わったもの。始まるものはこれからどんどん入れ込んでいくので、普段の家にいる時の自分でリフレッシュできています。

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――今後やってみたい役などはありますか?

これはけっこうお話ししているのですが、がっつりコメディをやってみたいと思っています。たぶん自分は向いていないと思うのですけど、1回やってみたいです。

――観てみたいです。最後になりましたが、楽しみにされている皆さまに向けてメッセージをお願いいたします。

言葉の言い回し、人がどう人を傷つけるのか、家族の在り方、視点を変えてみるとすごく愛おしく、こういう夫婦もいるよねと思えたり、これが彼らの愛の形だと思えたりすると思います。歴史ものだからといって、あまり難しく考えずに見られる作品です。王族のクリスマスの一日に起こった出来事、を楽な気持ちで観にきていただきたいです。

――ありがとうございました。

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前編~https://ranran-entame.com/wp-ranranentame/ranran/83150.html

 

『冬のライオン』
日程:2022 年 2 月 26 日(土)~3 月 15 日(火)
会場:東京芸術劇場 プレイハウス

作:ジェームズ・ゴールドマン
翻訳:小田島雄志
演出:森新太郎
出演:佐々木蔵之介/葵わかな 加藤和樹 水田航生 永島敬三 浅利陽介/高畑淳子
主催 公益財団法人東京都歴史文化財団 東京芸術劇場
公式サイト  https://www.thelioninwinter.jp/

 【ストーリー】
時は英国王家の草創期、1183年。場所はイングランドの国王ヘンリー二世が居城としていたフランス中部のシノン城。豪傑で実力と運を味方にしてきた国王が築き上げた領土、そして跡目を誰が継ぐのか決着をつけるべく、一同が会した。集まったのは、妻のエレノア、長男リチャード・次男ジェフリー・三男ジョン、そして王の寵愛するアレーと、その異母弟で敵国フランス王のフィリップ。
三男のジョンに家督を継がせたい国王、虎視眈々と跡継ぎの座を狙う長男リチャード。何度も反旗を翻したため長年幽閉されていながら、広大な領土を持ち王妃の立場にいるエレノア。若き愛妾との確執……。果たして、親子の、夫婦の、妻と愛妾の、イングランド王とフランス王の対決の決着はいかに…。

 

文:高橋美帆   撮影:篭原和也

 

 

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