取材:写真/RanRanEntertainment
舞台『刀剣乱舞』、通称刀ステの最新作となる、舞台『刀剣乱舞』禺伝 矛盾源氏物語が2023年2月4日より東京・TOKYO DOME CITY HALLにて上演される。これまでの刀ステ本丸とは異なる切り口の物語が展開されるという本作。
今回は光源氏役を演じる瀬戸かずやに、後編では役作りにかける思いや、新年の抱負を聞いた。
――普段の役作りの仕方についてもお伺いしたいのですが、瀬戸さんは台本をもらってから、どのように役にアプローチしていますか?
まずは、その役が物語の中でどういう流れなのかを読み解きます。セリフを覚えるのに必死になってしまうんですけれど、それはもう当たり前で。そこから私は相手のセリフを読み込みます。気がついたら1冊丸々覚えるぐらいにはなるんですけど(笑)。
稽古をする時にも、自分のセリフ内だけでこういう気持ちになるんだよなっていうことを読み解くのは限界があると感じるので、前の人の問いかけやトスがあって、自分のセリフが初めて成立すると思っていまして。相手とのやり取りの中から、今何を求められているのかなとか、どういうテンションで投げかけてきてくれているのかなっていうのを探ったりしますね。
また、実際に舞台に立ってからも、相手の方が投げてくれるボールは日々変わってくるんですよ。逆に言えば、こちらが絶対にこう出なきゃっていうこともないので。柔軟に対応していきたいですね。
例えば、千秋楽でも『あ!ここもしかしたらこうだったのかもしれない』っていう発見もあるぐらい、毎回常に進化していきたいなと思っています。「良かったものだけをなぞっちゃダメだよ」って言葉をよく掛けていただいたので、常に新鮮な気持ちを持ち続けていきたいと思っています。
――とても興味深いお話をありがとうございます。稽古や本番前のルーティンはありますか?
全然見えないって言われるんですけど、私すっごい緊張しいなんです。でも緊張しやすいのは私であって、今から皆様の目の前に出るのは“役の人”なので。いつも舞台に上がる前に「私は(役名)だ。私は(役名)で、今から〇〇をしに行く」って自分に暗示をかけて、一気にスイッチを入れています。
――切り替えをされていらっしゃるんですね。これまで数々の舞台で活躍されていますが、改めて瀬戸さんが思う舞台の魅力とは?
普通に生きていたら体験できない物語を舞台上で演じるので、それを体験できる側にいるってのはすごいことだなって感じています。そして、演じる側のコンディションも毎回違いますし、見に来てくださるお客様の反応も毎回違うので、全く同じものがないんです。劇場の空間をお客様と共有し合いながら、共に作り上げていく時間が好きです。
――今後、役者としての目標を教えてください。
これまで宝塚の男役しか歩んでこなかったので、女性役はまだ2年生なんですね。日々いろんなことに挑戦する中で、私自身も“こんな表現ができる自分がいるんだな”と発見することが多いので、これから自分がどんなものを吸収して、どういう風に成長していくのかが楽しみです。なので、今の自分が挑めるものはなんでも挑戦してみたいと思っています。
――取材時点では年末ですが、2022年はどんな1年でしたか?
新しい経験をたくさんさせていただいた一年でした。私はこれまで“宝塚”の世界しか知らなかったのですが、中でも初めて出演した映像作品・ドラマ『合コンに行ったら女がいなかった話』では、舞台とは違う、映像ならではの表現だったり、共演した方々のお仕事に向き合う姿勢にすごく刺激をいただいたので、私もできることを全力で表現しなければいけないなと思わされた学びの多い時間でした。
――2023年の抱負を教えてください。
私は宝塚時代からずっと“自分らしく”をテーマに掲げていまして。“瀬戸かずやらしく”、ジャンルを問わずにいろんなことにチャレンジして、いろんなものを吸収して、また一回り二回り成長していきたいなと思っております。
そして2023年は舞台『刀剣乱舞』から始まるので、年末から年始にかけて、全力で舞台『刀剣乱舞』に、情熱と命をかけて挑んでいきたいと思います。
――最後に、ファンのみなさまにメッセージをお願いします!
長い歴史の中、みなさまに愛されている舞台『刀剣乱舞』に参戦させていただけて本当に光栄です。
刀剣男士の一振り一振りのエネルギー、歴史、情熱、物語があるように、私が担当させていただくキャラクターにもまっすぐな情熱があると思うので、その思いを伝えられるよう、説得力のあるキャラクターにしていきたいなと思います。
個人的には宝塚を卒業して、今回初めてしっかりお芝居をする舞台に出演するので、とてもワクワクしております。みなさまにお会いできるのを楽しみに、舞台『刀剣乱舞』の稽古を頑張って過ごしていきたいと思います。劇場でお待ちしております。
舞台『刀剣乱舞』禺伝 矛盾源氏物語
東京公演:2023年2月4日(土)~2月12日(日) TOKYO DOME CITY HALL
大阪公演:2023年2月16日(木)~2月19日(日) オリックス劇場
原案:「刀剣乱舞ONLINE」より(DMM GAMES/NITRO PLUS)
脚本・演出:末満健一
出演:
歌仙兼定:七海ひろき 大倶利伽羅:彩凪 翔 一文字則宗:綾 凰華
山鳥毛:麻央侑希 姫鶴一文字:澄輝さやと 南泉一文字:汐月しゅう
藤壺女御:皆本麻帆 六条御息所:梅田彩佳 葵上:橘 二葉
空蝉:井上怜愛 末摘花:永田紗茅 若柴(Wキャスト):山城沙羅、岡田六花
小少将の君:兵頭祐香
光源氏:瀬戸かずや
アンサンブル:池田実桜、磯 優貴乃、大森ほのか、倉知あゆか、櫻原智美、高橋孝衣、手塚早愛、中畑 眸、兵頭 茜、廣瀬水美、本間汐莉、本吉南美
チケット:
【東京】
チケットに関するお問合わせ Mitt /TEL:03 6265 3201 (平日 12:00 17:00)
公演に関するお問合せ https://contact.stage toukenranbu.jp/
2月4日(土)にはライブ配信、2月19日(日)にはライブ配信とライブビューイングを実施予定!
主催 舞台『刀剣乱舞』製作委員会
©NITRO PLUS・EXNOA LLC/舞台『刀剣乱舞』製作委員会
≪公式サイト≫ https://stage-toukenranbu.jp/
≪公式Twitter≫ @stage_touken
<文・撮影:渡辺美知子>