取材:記事・写真/RanRanEntertainment
『六本木歌舞伎2022』の製作発表会見が12月23日(木)に都内で行われ、市川海老蔵とA.B.C-Zの戸塚祥太が登壇した。
六本木歌舞伎は、市川海老蔵と中村獅童の歌舞伎への熱い想いから第一回を2015年に開催。第四回となる今回は、三池崇史が監修として参加し、演出は日本舞踊の宗家藤間流八世宗家で舞踊・振付・演出と幅広く活躍する藤間勘十郎が務める。出演は十三代目市川團十郎白猿襲名を控えている市川海老蔵、そしてアクロバットやダンスなど華麗なパフォーマンスを得意とするA.B.C-Zの戸塚祥太が歌舞伎に初挑戦。2022年2月18日(金)~3月6日(日)東京・EXシアター六本木での公演を皮切りに福岡、大阪で上演される。
題材として取り上げられるのは、『青砥稿花紅彩画(あおとぞうしはなのにしきえ)』。「白浪五人男」の通称で知られるこの作品は、石川五右衛門、鼠小僧次郎吉と並んで古くから人口に膾炙した五人の盗賊を主人公にしている。
冒頭挨拶、および質疑応答(抜粋)
海老蔵:また、六本木歌舞伎を2022年にやらせていただくことになりまして、青砥稿(あおとぞうし)を元にした作品を作るということでございます。今の時代に伝統文化・古典をお客様にも理解していただけるような作品になるように一生懸命努めたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
戸塚:緊張していて、マイクがオフになっていました(苦笑)。自分がまさか市川海老蔵さんのお隣に立てる日が来るのかと思うと、すごく気分が高揚していていろいろな感情が入り混じります。六本木歌舞伎に出演できるということで、これまでやったことのない歌舞伎への挑戦、自分に与えられた役割をしっかりこなしたいと思います。
Q. 初共演ということで、お互いの印象は?
戸塚:(海老蔵の印象は)やっぱり目力ですよね。先ほど挨拶させていただいたんですけれど、優しい人で、その奥にはラスボスのオーラがすごい。これ以上近づけないっていう感じです。
海老蔵:(戸塚の印象は)5 分前ぐらいに会ったばかりなので。やはりジャニーズとしての活躍は拝見しておりますから、今はときめくスターなんだろうと思いますが、やはり今回歌舞伎というこのフィールドに足を踏み入れるということで、それなりの覚悟をしていらっしゃるんだろうなと(笑)。それが先程、マイクのスイッチがオンにならなかった緊張に繋がってるのではないか。第一印象としては、可愛らしいお顔をしてらっしゃるし、インスピレーション的に優しい方なのかなと思います。
Q. 今回、この演目を選んだ理由?
海老蔵:歌舞伎が好きな方とか、古典に興味ある方に楽しんでいただけることは大変ありがたいことだなと思っておりますが、このご時世、いろいろな方々に味わってもらうためには、古典を面白く作り替える部分もあるのではないのかなということで、今回は劇中劇で、浜松屋とか稲瀬川というものをやる予定ではございますが、その前に東京レンジャーズみたいな不良グループ(白浪五人男)の話もいいのではないかなと感じています。
Q. 戸塚さんが今回どのような役をされるのか?
戸塚:呉服店浜松屋宗之助役をいただきました。あと前半は不良っぽい役を演じることも聞いていて、二役いただきました。
海老蔵:古典の部分にも挑戦してもらいたいんですけど、七五調で喋ることってすごく難しいんです。例えば周りが4人の歌舞伎俳優で、戸塚さんが1人それやったら大変かな。いろんなことを考えつつ、今のところはまあ庄之助ということでよろしくお願いいたします。
Q. 戸塚への質問。歌舞伎に対し、どういうイメージをもたれているか?A.B.C-Zのメンバーからどんな反応があったか?
戸塚:日本の宝、伝統芸能に築かれたという印象ですね。さらにさらに勉強していって、自分が務めさせていただくことをしっかりできるよう歌舞伎の世界にしっかり留まっていきたいなと思っています。メンバーからは今のところまで何もいただいておりません。メンバーコメント、募集してますよ!
Q. A.B.C-Zと言えばアクロバットということで、アクロバットの要素を織り込むようなことは?
海老蔵:今、演出プランを考えておりまして、戦う場面となると得意なアクロバッティックなことがもちろんできると思うんです。演出側の方々と共に話し合わないといけないんで・・・。今、おっしゃっていただいたんで、特別なアクロバティックはしていただこうと、今決定いたしましたね。
Q. ラスボス(海老蔵)の攻略方法について?
戸塚:海老蔵さんと共有できる時間には学べるもの全部学んで、全力でいただいた役を務めさせていただく。
海老蔵:その姿勢でラスボス攻略の答えになってるんですかね?余談ですけど、中山(優馬)君にしても、三宅(健)さんにしても、岸(優太)君にしても一緒にやりましたが、ジャニーズの方々は吸収していく力がすごい。身に付けていく力は歌舞伎の皆も見習わないといけないなと思います。多分攻略とかもそういうこと。自分の中で何かを見つけて進められるんじゃないかなと感じますね。
戸塚:代弁していただきありがとうございます。
Q. 今回もお得意のアドリブをいっぱい入る予定ですか?
海老蔵:やっていければいいんですけど、みんな戸惑いますから。慣れている人間ですら、戸惑ってますから。どの程度やるのか分かりませんけれど、前半はアドリブが十分あるのかなと思っています。
『六本木歌舞伎2022』
配役:
市川海老蔵:弁天小僧菊之助、市川海老蔵役
戸塚祥 太:浜松屋跡取りの宗之助、現代の強盗団の一員
東京公演: 2022年2月18日(金)~3月6日(日) EXシアター六本木
福岡公演: 2022年3月11日(金)~3月13日(日) 福岡サンパレスホテル&ホール
大阪公演: 2022年3月18日(金)~3月21日(月・祝) フェスティバルホール