2015.07.16 取材:記事・写真/RanRan Entertainment
7月16日、東京・天王洲銀河劇場にて世界で活躍するパフォーマンス集団TAOの最新作、『百花繚乱 日本ドラム絵巻』のゲネプロと囲み取材が行われた。
結成22年目となるTAOが今回構成・演出に宮本亜門、衣装にコシノジュンコを迎えてパワーアップし、すでにオフブロードウェイでの上演も決定しているまさに世界規模の作品。
すでに全国を何箇所か回ってきていることもあり、東京での初日前と言えど完成度の高いパフォーマンスを披露した。和太鼓×芝居×ダンス、なんでもありな舞台は新感覚で、忘れかけていた「和」の格好良さを思い出させてくれる。
ゲネプロ終了後に行われた囲み会見には宮本亜門、コシノジュンコに加えてTAOのメンバーから西亜里沙、岸野央明、江良拓哉、麓大輔の4人が登壇し初日を迎える意気込みを語った。
今回初めてタッグを組むこととなった演出家、宮本亜門はTAOのパフォーマンスを観て「やっぱりこの人たちはもっと売れなきゃだめだなって。今の日本に必要で、TAO見なきゃ日本はダメになるんじゃないかってくらい。」と大絶賛。
また、衣装を担当したコシノは「日本の文化を変えるくらい強烈です。メッセージ性が高く、世界に誇れるカンパニーです。」と、オリンピック開催が近づき、今再び見つめなおされつつある「日本」という国の文化を広め、覆す作品となったことを明かした。
テーマである江戸時代の文化『百花繚乱』はコシノが提案したものとのことで、「わたし、江戸時代が大好きで生まれてなかったことが悔しい」と告げると宮本が「生まれてたような感じもしますけどね」とお茶目に付け加え笑いを誘った。
日本を代表すると言っても過言ではない2人から絶賛を受けたTAO。メンバーが、すでに各地で上演されてきた本作が、オリンピック開催地でもある東京での初日を迎える感想を語った。
西:「亜門さんの演出、コシノさんの衣装も加わりどこにもない、私たちにしか出来ない舞台が出来たと思います!」
江良:「僕らがやっていることは皆さんが見たことのないことだと思うんです。これを見て、ささやかで良いので明日からまた頑張ろうと思っていただき、僕らもまた成長できたらと思っています。」
岸野:「まだまだ和太鼓は浸透していないので、見た方が和太鼓かっこいい!と思って頂けるように精一杯頑張ります。」
麓:「入団して2年目の新人なのですが、亜門さんの演出の中の1人として進化していけることが楽しみです。」
彼らのパフォーマンスはすでに5年後のオリンピックを見据え、そのためにも国内で和太鼓、そしてTAOの存在を広めることを目標として掲げた。来年2月にはオフブロードウェイでの上演を控えている。
経験者でもある宮本、コシノの2人が「ブロードウェイ」という場所について聞かれると、宮本が「良い意味でちゃんと見てくれるところ」コシノが「良いものは良い、悪いものは悪い、と初日にはっきりと決まります。」とその厳しさを踏まえつつ、「(TAOは)絶対に受け入れられると確信しています!」と自信ある言葉で締め括った。
オリンピック開催に沸く日本。しかし日本の魅力は?と聞かれて明確に答えられる人は少ないだろう。この舞台にはそれがいくつも詰まり、見終えた際にはきっと自分なりの答えが見つかるはずだ。
「日本の魅力」を探しにぜひ劇場へ!
《あらすじ》
美しい国の小さな村のお話。村人たちは自然に感謝して幸せに暮らしていた。
ある日火山が噴火して両親を亡くした少年が1人生き残った。
天女が舞い降り少年を慈愛で見守る。
そして少年は村人たちに助けられ青年へと成長してゆく。
しかし、隣村から天変地異による飢餓で我を失った黒族が村を襲う。
小さな村の住人たちは傷つき、今までの幸せを捨て復讐の誓いをたてる。
青年は亡き両親を想い日々変わる現実に戸惑う。
そして戦いの日男たちは命を投げ捨て戦った。するとまた天女が現れ・・・
2015年7月16日~7月26日
天王洲銀河劇場
主催:読売新聞社/DRUM TAO 2015 TOKYO実行委員会
TAOオフィシャルサイト:http://www.drum-tao.com