松田るか 中村静香
歴史ある温泉街をタップダンスで盛り上げる若女将たちの奮闘を描いた、小芝風花主演のハートフルムービー『レディ加賀』。10年前に加賀温泉を盛り上げるために結成された旅館の女将たちによるプロモーションチーム「レディー・カガ」から着想を得て企画された本作は、笑って泣いて心の芯まで温まる感動ストーリーだ。主人公の由香とともにタップダンスチームを結成する新米女将のあゆみを演じる松田るかと、元ナンバーワンキャバ嬢で女将を目指している麻衣を演じる中村静香に撮影の裏話や本作の見どころなどを聞いた。
――本作の舞台となった加賀は、今もまだ能登半島地震の影響を受けて大変な状況にあると思いますが、最初にお二人から加賀や石川県への想いを聞かせてください。
松田：撮影で１カ月ほど滞在していましたので、すごく心配ですし、早く復興できればと願っています。私たちにできることは少ないですが、こういう時だからこそ、エンタメの力を信じるしかないのかなと。
中村：微力ですが、今回、興行収入の一部を被災地に募金するという形でお力添えをさせていただきます。この映画で、石川や加賀の魅力を多くの方に感じていただけたらと思いますし、そうした形で寄り添っていけたらと思います。
――今回の撮影を通して、加賀はどんな街だと感じましたか。
松田：何よりも自然が美しい街だと思います。加賀温泉郷は、山代温泉、片山津温泉、山中温泉と大きく3つに分かれていますが、それぞれに特色があって、すごく面白い温泉街です。撮影では、山中温泉と片山津温泉にお伺いしました。山中温泉は、緑がきれいで、大きな川が流れている山側の温泉が楽しめます。片山津温泉は大きな湖と海が近くにあり、海産物やマリンアクティビティも楽しめると思います。
中村：私は金沢には何度か行ったことがあったのですが、加賀は初めてでした。海産物は新鮮で美味しいですし、日本酒も美味しい。水もきれいで素敵なところだなと思いました。温泉地なので、キャストたちが滞在していたお宿にも温泉の大浴場があって、毎日美肌になりながら、挑めました（笑）。私は京都出身なのですが、どこか京都にも似ていて、落ち着いていていいなと思いました。
――ところで、本作は新米女将たちがタップダンスで温泉地を盛り上げようとする物語ですが、女将修行をしたり、タップダンスを踊ったりと、キャストの皆さんは大変だったのではないかと思います。撮影で一番苦労したのはどんなところでしたか？
松田：間違いなく…
中村・松田：タップです（笑）！
中村：お着物を着て撮影するシーンも多かったので苦しいなと感じることも多かったですし、体力面では大変なこともありましたが、タップに比べたら全然（笑）。毎日タップのことで頭がいっぱいでしたから。
松田：誰も経験者がいない中、ゼロからのスタートでタップをやっていたので。
中村：ほかのダンスともまた勝手が全然違うんですよ、タップは。脳内イメージは完璧にできているのに、足がその通りに動かない。最初は音も鳴らなくて、苦戦しました。
――タップの練習はどのくらいされたのですか？
松田：撮影の4、5カ月くらい前からです。風ちゃん（小芝風花）は9カ月くらい前からやっていたそうです。
中村：タップ指導・振付のHideboHさんのスタジオに自主的に通って、クランクインまでにここまでできるようにとお話があったので、それぞれが行ける時に行って練習してました。ただ、その時点では劇中でどのレベルのタップを求められているのか分からなかったので、めちゃくちゃ不安で（笑）。
松田：だから、とにかく練習に通う。
中村：基礎練習から始まって、5カ月じゃ足りないと思いながら練習していました。全員がタップのことで頭がいっぱいで…練習をしてもしても不安なんですよね。なので、クランクインしてからも宿の許可を得て、宴会場をお借りして、撮休の日にキャストで集まって練習して…。パートごとに分かれて、動画を撮り合って、アドバイスしあって。
松田：「ここは回転が遅いからもうちょっと早くしよう」とか「角度はこうしよう」とか、細かいところまで揃えられるように自主練してました。
――そうすると、キャスト同士、一致団結しての撮影になったのですね。
中村：がっつり一致団結してました！
松田：同じ目標に向かってひたすら頑張るというのが、すごく部活っぽいなと感じました。
中村：確かに。部活を通して絆が深まって、そこでしか生まれない結束力があるじゃないですか。まさにそれで、1カ月間の合宿でした。
2024年2月2日（金）石川県先行公開
2024年2月9日（金）新宿ピカデリー他全国ロードショー
©映画「レディ加賀」製作委員会
配給:アークエンタテインメント
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