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再演ミュージカル『メンフィス』フェリシア役の濱田めぐみさんにインタビュー!「仕事というよりも役者という生き方をしようと決めた」<中編>

2017/9/21 03:22

取材:記事・写真/RanRanEntertainment

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【役の内面を主観的に見る】

――なるほど。作品ごとに役へのアプローチの仕方が違うと思いますが、普段、役作りの段階ではどのように作っていくのでしょうか?

私がいつも気にするのは役のバックグラウンドですね。その役の生まれ育った環境の中で見えていた風景などから、何が一番視界に入りやすかったのかを考えます。例えば、父子家庭でお母様の存在を知らなかった場合、物事に対してどのようなアプローチをするのか。また、『フランケンシュタイン』のエレン役なら、“生命創造”に挑んだ天才を弟に持った女性が生きてきた過程などを考えます。ただ、『フランケンシュタイン』のエレンや『アイーダ』のアイーダというのではなく、その状況で生きてきた、その人の物の見方などを突き詰めて、その中にいる自分を想像します。フェリシアならば、人種差別の最中、母親から「絶対その地域に行くな。白人は敵だ」と刷り込まれて育った彼女が感じてきたことを探ったりします。

――そうすることで役に深みも増してくると。

そうですね。それらしく見えるだけでは無理があると思うんです。役の内面を客観的に見るのではなく、主観的に見るようにしています。虐げられることは怒りではあるけれど、当たり前のこととして捉えたとき、それを役者として主観で見ているのと客観に見ているのとでは受け取り方が違うと思うんです。本人は「虐げられるのはいつものこと」と全く気にせずに次のステップに進んでいるところを、客観的に見ていると「虐げられてかわいそう」と思って悲しく演じてしまうとか。それが客観性と主観性の違いで、なるべく役作りのときは客観性を持たないようにしているんです。

そうは言っても、客観性は材料としては欲しいですけどね。例えば甘いものを知らない人は、甘いものをなめたときに不愉快に感じるかもしれないし。そういえば昨日、猫がアイスを食べて固まるという動画を見たのですが。人間はアイスクリーム=冷たいという観念がありますが、猫はミルク味で美味しいから最初はなめるけれど、その後にくる冷たさで口を開けたまま固まるんですよ。猫はアイスが冷たいことを知らないから。それと一緒で知っている事と知らない事の区別をして、そこを主観で見るようにしています。

フェリシアが「虐げられることは異常なことなんだ」と気付くのは思春期の頃。ちょうどそれを超えたくらいからフェリシアの自立が始まっていくので、それまではお兄ちゃんと家族とどのような生活をしていたのかを考えるんです。差別の感覚って感情論だと思うんですよ。差別という感情が出ても、好きな気持ちは変えられないじゃないですか。そういう考えとか論理的にいろいろな事を考え始めたぐらいからがフェリシアだと思うので、そこに行き着くまでの彼女の足取りや行動範囲などを想像するんです。

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【24時間舞台のために生きる】

――2016年はアニバーサリーイヤーとして、20周年記念コンサートやソロミュージカル『Tell Me on a Sunday~サヨナラは日曜日に~』などに挑戦されました。デビュー当時と比べて、演技に対する姿勢に変化はありましたか?

劇団四季時代から女性刑事の方や看護婦さん、お医者さん、保母さん、カウンセラーという方々からお手紙などいただくことが多いんですよ。そういった皆さんに共通していることは、“相手に対してどれだけ誠意を尽くせるか、相手がどれだけ楽になれるか”という仕事をされていること。とても素晴らしい仕事だし、なくてはならない仕事ですが、無意識に自分を犠牲にしている部分もあって、舞台に癒しを求めて劇場に足を運んでくださる方が多いのではということに気づいて。そういう方々の時間をお借りして、劇場という空間で2時間から3時間を共有するわけじゃないですか。それって責任が伴うなと思ったんです。

 最初は、「デビューできて嬉しい。デビューさせてもらってありがたい。やることに精一杯」だったのがある時から、「自分の舞台を観てお客様の人生が変わっているんだな」ということに気づいて。「幕開きから幕締めの間に舞台を観て人生が変わりました」という手紙を読んだ時に、こんなに責任のある仕事って他にないだろうと。甘い考えで、ただ仕事という感覚だけでやっていてはダメなんだなと思って。ある時から「仕事というよりも役者という生き方をしよう」と決めたんです。それが劇団四季の時でした。

 “役者という生き方”って、24時間舞台のために生きることなので。食べ物ひとつにしても、「これはアレルギーがあるから顔が浮腫むな」「水を飲みすぎたら次の日だるいな」とか考えながら生活することなので。仕事なら終われば自分に戻れますが、自分に戻っている間に、舞台に戻りづらいようなことをしたら、翌日の舞台を観た人が今日観た人たちとは違うものを受け取ってしまうんじゃないか、それってダメなんじゃないの?と思って。そういう感覚や考え方が四季時代にいただいたお手紙によって芽生えたんです。今ではものすごくドライでクールだし、仕事に関しては非常にストイックでスタッフもびっくりするほど厳しいのですが、それくらいの決意がなければ、観に来てくださるお客様の人生を動かしてしまうほどの舞台はやれないと思うんですよね。そこが初舞台の時とは違いますかね。

――“24時間舞台のために生きる”となると、公演期間中は自宅に帰っても常に役を意識し続けるのですか?

それがね、やっぱり人間なので、それをやると脳みそも疲れるし、そこは仕事として切り替えなければいけないんですよ。でも、切り替えることとタガが外れて暴飲暴食するのは別なので。自分をわかっていないと次に立ち上がれないから、切り替え具合もちゃんとコントロールするんです。私も最初はずっとその役でいればいいのかなと思っていたんですが、舞台上で泣いたり笑ったりすることは人工的なことなので、スイッチを入れて感情を起こしていかなければいけないけれど、うそ泣きじゃなく本気で役の思いを感じるために、いつも身体はリラックスしていなければいけないんです。リラックスと緊張のスイッチをパチパチと自由自在に切れるのもプロのなせる技ですね。

 集中し終えた後にリラックスさせて、緊張を解くまでが仕事だったということに気づいてから、その最たるものが私の場合は睡眠だったんです。過去にはどうやっても眠れないという演目もありましたけど……許容量を超えたセリフを喋らなければいけないものとか。やはり、基本は自己管理ですよね。“役者として生きる”ということは、プライベートの管理もしなければいけないこと、それがプロということなのだと思います。終わったら大騒ぎするのではなく、終わった瞬間にパチッと切り替え、身体を戻して思考を次に向けていくので切れ目がないんですけどね。

――“切り替え”はなかなか簡単に出来ることではないですよね。

すごく難しいと思いますよ。無理やり感情を捻じ曲げてパチッと切るんですから。さらに、舞台に出る前には感情を起こす作業もしなければいけない。いきなり大爆笑しながら出るシーンだったら、いくら悲しい事があってもそれを断ち切って、自分の大爆笑の頂点まで引き上げて嘘、偽りのない感情で舞台に出るように持っていくわけですから。大変ですけど、私の約20年間の役者人生とともに生活されているお客様たちが満足し、充実できるような舞台をお見せするためにも、それをやり続けなければいけない。やる、やらないという選択肢はなく、やるならばよりよいものをやろうと共演者と話し合いながら作っていくんです。周りの役者の方もみんなそうですね。もう逃げられない何かがあるというか(笑)。

――濱田さんの役者としての覚悟がビシビシと伝わってきて、身の引き締まる思いです。

私も(笑)。「そうよ!」って自分に言い聞かせながら話してました(笑)。

ミュージカル『メンフィス』
公演日:2017年12月2日(土)〜17日(日)
劇場 :新国立劇場 中劇場

<出演者・スタッフ>
ヒューイ・カルフーン:山本耕史
フェリシア・ファレル:濱田めぐみ
デルレイ:ジェロ
ゲーター:米倉利紀
ボビー:伊礼彼方
シモンズ:栗原英雄
グラディス:根岸季衣
ICHI、風間由次郎、上篠駿、当銀大輔、遠山裕介、富永雄翔、水野栄治、渡辺崇人
飯野めぐみ、岩崎ルリ子、ダンドイ舞莉花、増田朱紀、森加織、吉田理恵
演出・振付:ジェフリー・ページ
演出・主演:山本耕史
脚本・作詞:ジョー・ディピエトロ
音楽・作詞:デヴィッド・ブライアン
翻訳・訳詞:吉川徹

チケット:全席指定・税込 
S席:11,500円
U-25(25際以下当日引換券):5,500円
チケット好評発売中

HP  http://hpot.jp/stage/memphis2017

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