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【前編】大貫勇輔インタビュー 舞台『ねじまき鳥クロニクル』「想像を超えるであろうものを作り上げる」

2020/1/29 16:20

取材:記事・写真/RanRanEntertainment

村上春樹の小説「ねじまき鳥クロニクル」が舞台化され、2月11日(火・祝)より上演される。主人公の岡田トオルが、猫の失踪や謎の女からの電話をきっかけに、奇妙な出来事に巻き込まれ、思いもしない戦いの当事者になっていく様(さま)を描いた本作は、村上が世界で評価されるきっかけともなった作品だ。そんな村上の代表作とも呼べる本作を舞台として創り上げるのは、イスラエルの奇才インバル・ピントと気鋭のアミール・グリガー、そして日本の演劇界に新しい風を送り続ける藤田貴大。音楽は独自の世界観を持つ大友良英が担当する。

主人公のトオルの失踪した妻・クミコの兄・綿谷ノボルを演じる大貫勇輔に、インバル作品への思い、役者としての目標を聞いた。

055s

――インバル作品は『100万回生きたねこ』に続き、2度目になりますね。本作のご出演が決まったお気持ちから聞かせてください!

出演が決まるまで(原作である)『ねじまき鳥クロニクル』という小説を読んだことがなかったので、作品については何も分からないままだったのですが、成河さん、そしてインバルと久々に一緒に仕事できるということがすごくうれしかったです。成河さんとは、『アドルフに告ぐ』(2015年6月上演)という作品で共演させていただいたのですが、その時から成河さんのお芝居の大ファンになってしまったので、またいつか共演したいと思っていたんです。なので、今回、再共演できることが本当にうれしいです。

077s

――大貫さんから見て、成河さんの魅力はどこにあると思いますか?

『100万回生きたねこ』を再演すると聞いて、(初演で主演した)森山未來くんの役は誰ができるの?できる人がいるわけない」って僕は思っていたんですよ(笑)。だから、成河さんが主演すると聞いても、正直全く想像がつかなくて(笑)。観劇後、僕はなんて失礼なことを思っていたんだろうと感じるほど、ものすごく踊れる俳優さんでした。

その後、成河さんは『エリザベート』でルイジ・ルキーニ役を演じていらしたんですが、お芝居もできて、ダンスもうまくて、歌もめちゃくちゃうまくて…。もう、本当に凄すぎて(笑)。僕の憧れです。ああいう俳優さん、表現者になりたい。声も自由自在に使えるし、体もお芝居も自由自在。

 

――今回の共演も楽しみですね! では、インバル作品に対しては、どのような特徴を感じていますか?

道化というかピエロっぽさのあるムーブメントがインバル作品だというイメージがあります。インバルはダンサーとともに作っていくタイプの方で、すごく寛容で、こちらのアイディアも積極的に試してくださるんです。ダンサーそれぞれの体の声もちゃんと聞いて作り上げていくので、それぞれの良さを引き出してくれる演出家だとも思います。なので、一緒にクリエーション出来るというのはとても楽しみですね。

それから、コンテンポラリーダンスの良さは抽象的だからこそお客さんにイマジネーションを与えられると思うのですが、それを効果的にいかせる演出家、振付家で、それがインパルの特徴でもあると思います。

062s

――出演が決まって、原作もすでに読まれていると思いますが、どのような感想を抱きましたか?

すごく幻想的で、現実と夢とが入り交じっている世界だなと思いました。考えて読んでいかないと理解できない文章が続くのに、感覚では分かってるという、不思議な感覚に陥る本でした。文章もすごく難解なのですが、読み進めていくうちにそれすらもだんだん心地よくなってくるんですよね。だから、これを一体どうやって舞台にするんだろうとも思いました。

そんなことを思いながら、(同じ村上春樹の小説を原作とした)舞台『海辺のカフカ』を観劇したら、シーンチェンジで暗転をほとんど使わずに、台にセットを乗せてチェンジしていたんです。それを見て、一つの時間軸の中で、いろいろな人やものを描くときにすごく有効なのだということを感じて、今回の作品でもきっと舞台セットというのが一つの肝になってくるんだろうと思っています。先日、(本作の)ワークショップで舞台の絵コンテを観させていただいたのですが、インバルの持つ異国間や違う文化を感じさせる空気もあり、幻想的で、それなのにどこか人間的な現実味があって、イメージがすごく伝わってきました。この作品で描く世界観が理解できたので、すごく楽しみになりました。

043s

――原作を読んで、大貫さんが演じるノボルという役については、今現在、どのように捉えていますか?

ものすごくエゴイスティックで、カリスマ性がある人物だなと感じました。今、役を深めている最中なんですが、なかなか共感し難いんですよね(笑)。でも、その中にも「それはわかる」というところはあるので、そこから手繰り寄せていこうとは思っています。

 

『ねじまき鳥クロニクル』
原作:村上春樹
演出・振付・美術:インバル・ピント
脚本・演出:アミール・クリガー
脚本・演出:藤田貴大
音楽:大友良英

キャスト
<演じる・歌う・踊る>
成河/渡辺大知/門脇麦
大貫勇輔/徳永えり/松岡広大
成田亜佑美/さとうこうじ
吹越満/銀粉蝶
<特に踊る>
大宮大奨、加賀谷一肇、川合ロン、笹本龍史
東海林靖志、鈴木美奈子、西山友貴、皆川まゆむ
<演奏> 大友良英、イトケン、江川良子

2020年2月11日(火・祝)~3月1日(日) 東京芸術劇場プレイハウス
大阪公演 3月7日(土)・8日(日) 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
愛知公演 3月14日(土)・15日(日) 愛知県芸術劇場大ホール

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