【後編】平間壮一・甲斐翔真インタビュー! ミュージカル『RENT』 「オーディションで二人で歌った「What You Own」本番でも楽しみです」

2020/9/11 15:21

取材:記事・写真/RanRanEntertainment

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甲斐翔真   平間壮一

――甲斐さんは平間さんのことはどのようにご覧になっていますか?

甲斐:かわいい

平間:(笑)

甲斐:壮一さんのことをみんなが口を揃えてかわいい、かわいいっていうんですよ

平間:かわいくないですよ。

甲斐:いやいや。

――性格がですか?行動が?

甲斐:何でだろうな?エンジェルやったからかな。

平間:あぁ、確かに。

甲斐:可能性がありますよね。いちいちキュートなんです。役やって変わりましたか?

平間:いや、それはないです。男っぽい人に憧れてたりするんですよ。ザ・男兄弟とか。兄弟いる?

甲斐:います。

平間:弟?

甲斐:はい。

平間:あぁ、だから翔真は男っぽい感じがあるのかな?僕の身内は女性が多くて。だから友達にも「お前」って言えない。ちゃんと名前で呼ぶし、あんまり乱暴な言葉が言えないんだよね。

甲斐:えー!

平間:そういうのがエンジェルっぽかったのかもしれない(笑)

甲斐:(笑)ひたすらかわいいという印象があります。けど、舞台に立つと違うんですよ。全然違う面を見せてくれます。ギャップがたくさんあるし、いろいろな面を持った方だというのは関わる前からハンサム(ライブ)でも見ていました。とにかく踊りも素晴らしいし、表現も素晴らしいので、さっきの「引っ張っていく」という言葉が何よりも頼もしいです。

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――お互いのここが楽しみというのはありますか?

平間:アミューズ内でしか関わったことがなかったけれど、他で仕事の顔をしている翔真を見るのも楽しみですし、女の子(ミミ)といちゃついている翔真を見るのも楽しみです。そういう風に接するんだぁ(笑)とか。

甲斐:(笑)怖いですよ。

平間:稽古でいろいろ見えますからね。

甲斐:共演も共演じゃないですか。役柄的に。

平間:ルームメイトだからね。

甲斐:ほんとに心を通わせるし、一緒にいるし、『RENT』だから役を背負っているというより、壮一さんと向き合うことなので、新しい壮一さんが知れるのが嬉しいです。何よりも同じ舞台に立てることがすごく嬉しいです。

平間:僕も嬉しいよ。『デスノート』良かった、あの翔真と一緒にやれるのが嬉しい。

平間・甲斐:楽しみ

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――平間さん、マークの役作りはどのように考えていますか?前回はエンジェル役でしたが。

平間:ガラッと違うのですが、アンディは、演じるスイッチを入れた瞬間に嫌がるんです。いい意味で。「オーディション受けて、お前はマークだと思って合格しているのだから、いいのよ、そんな演技しなくて」と言って稽古をしていくんです。だから、マークってこうだよねという役作りも、理解することは大事なんですけど、自分自身がそれをやらなきゃいけないということは必要ないのです。持っているものを一致させることが役作りなんだと今回思っています。日常の景色を映像っぽく見てみるといったことが役作りだと思ってます。こういう時にこう思わなければいけないんだということは一切やらなくてよくて、実際に稽古に入って翔真と言葉を交わして浮かんでくる気持ちをやればいいという感じです。だから本番の一回一回の気持ちが違っていいんです。

甲斐:なるほど。

平間:今日相手がそこまで来なかったから、「あんまり上がんなかったんだよね」と言うと、「そうだよね。見ててもそう思った。」っていう。そこで無理にいつも通り熱く返そうとしていたら、もう嘘になってしまうんです。

0136s

――『RENT』の舞台自体が日によって違うということですね

平間:違うと思います。だから歌も、こう歌わなければいけないというのはあるけれど、その時そこまで上がれなかったら、みんな音程とかも変えたりするんです。いつも台詞口調で言っていたのに今日は音程付けたとか。

甲斐:『RENT』トレインという話があるんです。

平間:そうそう。

甲斐:マークの最初の台詞で『RENT』が始まって、そこにみんなが乗っていくだけっていう話をTAKEさん(20122015年版コリンズ役)に聞いて。

平間:言ってた。

甲斐:なるほどなぁと思って。ほんとにリアルな世界なんだなと。嘘が一切ない。だからマークが作り出した空気にみんなが乗っていくからトレインということだと知って、変に気負わなくていいんだと思いました。目の前にある状況、空気、に対して生きていけば『RENT』になるんだと思いました。

平間:学びましたね。この役はこう思っているから、何か言われた時にこう言わなくちゃいけなくて、こう思っているよってお客さんに伝えなくちゃいけないというのが自分中心になりがちなんですけど、『RENT』で学ぶのはお客さんは、いないものとしていいという場面と、キャスト同士が向き合いたかったら完全に横を向いて向き合って、(隣にいる甲斐の方に向きを変えながら)何が演技かって、ここが演技だよ(甲斐と平間の間に手で円を描きながら)って、ここに通っている「空気」が演技だよって教えてもらった時に、あ、なるほどね。お客さんは見えないここの「空気」を見て楽しんでいるんだってわかったんです。毎回毎回それを新鮮にやっていくという感覚がわかればすごく『RENT』が楽しくなると思います。

0123s

――『RENT』は音楽も有名ですが、特にお気に入りのナンバー、思い入れのあるナンバーはありますか?

平間:いやぁ、今回で言ったら僕は二人で歌った、あれ

甲斐:「What You Own

平間:そう!「What You Own」だと思います。何かあの時の思い出はすごくあるよね。オーディションで二人で歌ったという。

甲斐:あれが残りつつ、本番迎えた時のこと思いますね。

平間:あそこからここまで来るんだ、って蘇りそうな気がします。

甲斐:「What You Own」は確かに楽しみですね。ファンの方が観たときに、あっ!これ二人でオーディションで歌った曲なんだなぁって思ってもらえると嬉しいですね。

平間:『RENT』の曲は全部好きなんですけどね()

甲斐:一つも外せないです。『RENT』について調べていると、一曲一曲が身を削って作っている曲なんですよね。だから一曲も見逃せないし、『RENT』 の曲ってポップスじゃないですか。ポップスとかロックって歌詞の内容を洋楽ではあまり意識していないらしいのですが、『RENT』はロックなのに言葉が聞こえないといけないという一番難しいことを成し遂げたそうなんです。

0113s

――『RENT』のみんなはそれぞれ困難な状況に置かれるわけですが、お二人は困難な状況に置かれた時にはどのように立ち向かって、乗り越えていらっしゃいましたか?

平間:受け入れてきました。いろいろ。立ち向かおうとするとパワーが要りますし、どうしたって行けないときもあるし、弱い自分や落ち込んでいる自分を受け入れて、そのままを、別に見せていいじゃないかと思いました。見せたくないとか見せちゃいけないと思うからしんどいだけで、受け入れたままでも頑張るというスタイルでいるといけるという気がしています。

――甲斐さんはいかがですか?

甲斐:僕はわりと気を紛らわすタイプです。向き合える時間に向き合える気持ちになるまで待つということはやっていましたね。まだ22、3年しか生きていないわけで、死ぬって何だろう、生きるってなんだろうって仕事柄いろいろ考えるんですけど、やっぱり、答えがわからないし、わかって死んでいく人なんて少ないと思うんです。考え続けることに意味がある気がするので、困難があっても楽観的に考えてしまうかもしれません。悪い意味ではなく。僕、ジブリが好きなんですが、『もののけ姫』で「生きてれば何とかなる」という台詞があって、本当にそうだなと思います。命は一瞬で無くなってしまうけれど、時間って生きていればいくらでもある、もちろん限りはあるけど。だから生きている間は別に時間を無駄にしたっていいし、それでその問題が解決するんだったらいくらでも無駄にすればいいし、って思うようになりました。生き急がないように。

0110s

――『RENT』の作者、ジョナサン・ラーソンはプレビュー公演の前日に亡くなられたそうですが、彼がこの『RENT』で伝えたかったものって何だったと思いますか?

平間:ジョナサン自身そんなにうまくいっていなかったと思うんですね。バイトしながら生きるのに必死だけど、自分がこれをやりたくて、音楽作って台本書いたりという、力強さを伝えたかったのかなって思いましたね。夢を諦めちゃいけない、どんな状況になってもやる権利はあるんだよっていう。まさに、それは役者みんなにいえるんですよね。売れてない時期にはお金もないし、生活すらできない、そんな中でも親のすねかじってでもやり続けるわけじゃないですか。そのパワーが今こうやって『RENT』をやれるまでになる、その力強さを忘れないで欲しいっていうことは僕も伝えていきたいです。

甲斐:ほんとに壮絶な人生を歩まれていた方で、理想と現実の間を彷徨っていた方です。理想と現実の中にある暗闇を『RENT』の中でちゃんと表現したかった、その中の光を表現したかったのかなとも思います。ジョナサンが人生で感じたことを生き写しにしたような作品だと思います。僕らが、こうなんだと言えることじゃなく、感じた人のものであるということをジョナサンが伝えたかったんじゃないかと。

僕はこれが伝えたいから『RENT』をやりますというのではなく、ジョナサンが作り上げたロジャーというものに真摯に向き合うことがお客さんに伝わることになるんだと思います。

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――最後に、ファンの皆さま、観客の皆さまに向けてメッセージをお願いいたします。

平間:今、翔真が言ったようにそういう気持ちで生を観てもらって、肌で感じてもらいたいです。それぞれが何かを持ち帰ってもらうというのが演劇の良さだと思いますし、僕たちは舞台上に立って、お客さんに感じ取ってもらえたらいいなと思います。こんな状況なので、お客さまには無理はしないで欲しいですが、観に来てくださった分だけのパワーを僕たちは伝えたいです。ぜひ観にいらしてください。

甲斐:『RENT』をやりますとなって喜んでくださった方がたくさんいると思います。もちろんこういう時期ですし、世界中の人が不安の中でそれぞれ生きている時に『RENT』に触れる機会があるということは、僕がキャストじゃなかったとしても、きっと観に行くと思います。それくらい今の時代に必要なことが組み込まれている気がします。「夢を諦めない」とか「今を生きる」とか、人間の本質的なことが心に入りやすいように、まるでノンフィクションかのように起こるので、それを生で観ることの意味があると思います。もちろん無理はして欲しくないですけど、生ものの良さを再確認して欲しいし、僕らもしたいと思います。

――ありがとうございました。

0053s

インタビュー前編~http://ranran-entame.com/ranran/69077.html

ミュージカル『RENT』
脚本・作詞・音楽:ジョナサン・ラーソン
演出:マイケル・グライフ
日本版リステージ:アンディ・セニョールJr.
出演:マーク・コーエン  花村想太/平間壮一 (Wキャスト)
ロジャー・デイヴィス 堂珍嘉邦/甲斐翔真/ユナク(トリプルキャスト)
ミミ・マルケス 遥海/八木アリサ (Wキャスト)
トム・コリンズ 加藤潤一/光永泰一朗(Wキャスト)
エンジェル・デュモット・シュナール  RIOSKE /上口耕平(Wキャスト)
モーリーン・ジョンソン   フランク莉奈/鈴木瑛美子(Wキャスト)
ジョアンヌ・ジェファーソン 宮本美季
ベンジャミン・“ベニー”・コフィン三世 SUNHEE/吉田広大(Wキャスト)


製作:東宝
公式サイト https://www.tohostage.com/rent2020/


【東京公演】
日程:2020年11月2日(月)~12月6日(日)
会場:シアタークリエ
【名古屋公演】
日程:2020年12月11日(金)~12日(土)
会場:愛知県芸術劇場


ミュージカル「RENT」チケット先行受付中!
アミュモバ(アミューズモバイル)チケット先行は、2020/9/13(日)23:59まで受付中。
詳しくはこちら
https://a.amob.jp/mob/news/ticketShw.php?site=A&ima=4129&cd=1827


ヘアメイク  永瀬多壱
スタイリスト 山本隆司


 (文:高橋美帆/写真:篭原和也)

 

 

 

 

 

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