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2023年8月5日 17:00

【前編】鍵本輝(Lead)「歌もダンスも僕の人生」 ミュージカル「ALTAR BOYZ 2023」Team SPARKインタビュー

2004年にオフ・ブロードウェイで初演されて以降、世界各地で人々を熱狂の渦に巻き込んできた「ALTAR BOYZ」。日本では、2009年以来、キャストと組み合わせを変えながら再演を重ね、大勢の熱いファンを生んできた。そして、この夏、【Team GOLD】【Team SPARK】【Team SAPPHIRE】の3チームで上演される。【Team SPARK】として、本作に初出演する鍵本輝(Lead)に公演への思いを聞いた。

――神と司祭に仕える使徒である、美しき男子5人がボーイズグループ「ALTAR BOYZ」を結成し、人々の魂を救うため、歌とダンスで愛を説きながら世界中をツアーする中で起きる出来事を描いた本作。これまでの公演をご覧になった率直な感想を教えてください。

これをやるのかというちょっとした恐怖がありました(笑)。僕が観たのはコロナ禍の公演だったので、お客さんの声出しができない中での上演だったのですが、それさえも感じさせないほどの熱量があってすごく新鮮でした。ミュージカルはストーリーを追って注目して公演を観るというのが一般的だと思うので、この「ALTAR BOYZ」はライブに近いなという感覚がありました。お芝居だけでなく、歌もダンスも必要な“物量の多い作品”という印象でした。

――鍵本さんは、ダンスボーカルユニット「Lead」としても活動されていますが、そうしたアーティスト活動のライブと比べても大変な印象があったということですか?

自分たちの活動は、すでに積み上げてきているものがあるので、0からのスタートではないんですよ。ですが、「ALTAR BOYZ」はあまり時間がない中、0から覚えることになるので、それは過酷だなと思いました。どこまで完成度を上げられるだろうかというのが不安なところではあります。

――とはいえ、歌って踊る作品という点では、やりやすさもあるんではないでしょうか?

そうですね、やっと得意分野がきたと思いました(笑)。自分のやってきた経験が100パーセント生かせるステージだと思うのでそういう意味ではすごくありがたかいです。共演者の皆さんは、普段は役者を本業とされている方だと思いますが、アーティスト活動もしている僕が入ることできっと化学変化が起きるんだろうなと楽しみです。ただ、役として舞台に立っている以上、その役でいなくてはいけないので、アーティストである自分が出てしまうとつまらないなとも思っています。どうしても普段やっているものが出てしまうとは思いますが、どのようなバランスで作っていくのか、稽古を通して探っていきたいと思います。

――今回、鍵本さんが演じる役柄についても教えてください。

今回、僕はマシューを演じるのですが、「色がないのがマシューだ」と長年、マシューを演じてきた大山(真志)さんからは聞いています。脚本の中で、バックボーンが描かれているわけでもなく、セリフの中で「お前ってこういうやつだよな」と言われることもないので、マシューという人間を作るにあたって、“設計図”みたいなものが全くないんですよ。それはつまり自由度が高いということだと思うのですが、だからこそ役を作っていくのは大変なんだろうなという予感もあります。稽古を通して役を組み立てていければと思っていますが、きっと80パーセントは僕になっていると思います(笑)。

――それはファンの方にとっては楽しみも大きいですね。役を演じていながらも、鍵本さん自身の色の強い役も見られると。

そうですね。飾らず、背伸びもせず、ありのままで挑めたらと思っています。

――夏らしい、華やかなビジュアルも目を引きますが、撮影時に印象に残っていることを教えてください。

何回もジャンプしました(笑)。僕の中で嬉しかったのは、衣裳を自分でアレンジできたことです。もちろん、決められたものもありましたが、その中で「もうちょっとここに赤を足したい」とか、「もうちょっと長い方がいい」というような細かい修正をしていただけたので、その段階からアーティスト的な要素を感じました。ALTAR BOYZとしてニューシングルのジャケットの撮影をしているような気持ちになりました。

――世界各国で上演されている作品なのに、それほど自由度が高いという作品はあまりないので、面白いですね。

そうですよね。セリフ1文字も変えてはいけないとか、音符一音も変えてはいけないという作品が多い中で、これほど柔軟な作品は僕も初めてです。だからこそ、これまでもチームによって様々なカラーが出せたんだなと思います。

――アドリブも多い作品かと思いますが、それについてはいかがですか?

得意不得意というのは分かりませんが、自由度がある方が僕は好きです。この作品は、ALTAR BOYZがコンサートをするというストーリーなので、だからこそ自分の音楽として歌えないと嫌だなとは思っていました。自分の引き出しにあるものを出すからこそ、マシューとして、そして鍵本輝としてALTAR BOYZの音楽をより派手に見せられると思っています。

「ALTAR BOYZ 2023」
作:ケビン・デル・アギラ
作詞・作曲:ゲイリー・アドラー&マイケル・パトリック・ウォーカー
演出:玉野和紀
台本・翻訳:北丸雄二
出演者
【Team GOLD】 大山真志 / 若松渓太 / 松浦司 / 石川新太 / 常川藍里
【Team SPARK】 鍵本輝 / 米原幸佑 / 和田泰右 / 川原一馬 / 若松渓太
【Team SAPPHIRE】 中山優貴 /大野瑞生 / 中本大賀(円神) / 司波光星/ Rayshy
会場:新宿 FACE
公演期間:2023 年 8 月 11 日(金・祝)~8 月 29 日(火)  全 29 公演
公式サイト URL: https://www.altarboyz.jp/

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