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2018年6月20日 22:59

上川隆也「ムチャクチャな見たことのない作品が立ち現れる!」舞台『魔界転生』製作発表記者会見

取材:記事・写真/RanRanEntertainment

10月から12月にかけて、福岡、東京、大阪で上演される日本テレビ開局65年記念舞台「魔界転生(まかいてんしょう)」製作発表記者会見が6月19日、都内にて行われ、演出の堤幸彦と脚本のマキノノゾミをはじめ、主要キャストの上川隆也、溝端淳平、高岡早紀、藤本隆宏、山口馬木也、浅野ゆう子、松平健と若手俳優の村井良大、松田凌、玉城裕規、木村達成、猪塚健太、栗山航、丸山敦史といったメインキャスト14名が揃って登壇。舞台への意気込みを語った。

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山田風太郎の伝奇小説「おぼろ忍法帖」を原作にした本作は、島原の乱を起こすも幕府軍に敗れた天草四郎(溝端淳平)が、「魔界転生」の妖術で黄泉の国から蘇り、幕府滅亡を図るべく呼び覚ました魔界衆と、魔界から蘇った強敵に立ち向かう柳生十兵衛(上川隆也)率いる柳生衆との激闘を描いた物語。深作欣二監督で映画化もされた小説を、人気舞台「真田十勇士」でもタッグを組んだマキノノゾミ(脚本)と堤幸彦(演出)が手掛ける。

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会見でマキノは「深作欣二監督の映画ファン、山田風太郎さんの原作ファンのどちらにも納得してもらうような、いままで見たことのない脚本を書きました。スタッフから“どうやるんだ!?”と激怒されそうな脚本ですが、2回目の顔合わせとなる堤監督ならきっと燃えてくれるだろうと胸を借りるつもりで、ムチャクチャな脚本を書きました」。それを受けて堤も「いまできる舞台技術の能力の最高峰を結集し、やったことのない大胆な舞台にしようと思っています」。続けて俳優陣に向かって「役者のみなさんは大変です。本当に大変です。体調を整え身ぎれいにしてお越しいただきたい」と檄を飛ばした。

柳生十兵衛を務める上川は「平成最後の秋を思い返したときに、この舞台を観た方が『あの舞台は面白かった』と思い返していただけるような舞台をみんなで作り上げていきたい」また「見たことのない形で舞台の上で繰り広げることに、演者として興味を掻き立てられました」と語った。一方、マキノのいうムチャクチャな脚本に対して、「ムチャクチャしないと『魔界転生』はできないと思います。覚悟をして受けたお仕事なので、ムチャクチャしてやろうと思います」と感想を述べた。

マキノ、堤とともに島原の乱の戦場、島原城や天草へ赴いたという溝端は「移動中2人から、とにかく(役者は)大変だから。飛ぶよ!」と言われ続け、不安と期待でいっぱいだと明かすも「宙擦りにされようが、地べたを這いずり回ろうが精一杯、精進したい」と意欲を見せる。天草四郎といえば映画版で沢田研二が演じたことでも印象強いが「いいところは取り入れつつ、自分のオリジナルの天草四郎を作っていければ」と決意を新たに意気込んだ。

四郎の姉・お品役の高岡は「まだ十代だった頃にご一緒させていただいた堤監督と、大人になってまた、ご一緒できることが一番の楽しみ。見たことのない私を引き出していただけると思うと楽しみが増えました」とほほ笑む。前作の「真田十勇士」で根津甚八役を務めた村井は「前作で最後まで生き残った根津甚八の設定のまま、本作で演じることになり驚きました。予想とは違う出方をするようでハードルは上がりましたが楽しみになりました」と意欲を見せた。

北条主税役の松田凌は「演劇で救われて演劇で生きてきた人間なので、このような素晴らしい作品の一人になれることを光栄に思います」感想を述べた。

魔界衆の田宮坊太郎を演じる玉城は「大変とお聞きしたが、その分熱量も生まれ、それがお客様や作品にも伝われば生きた意味があると思います」と期待を込める。

十兵衛の弟・柳生又十郎役の木村達成は「殺陣は初めてなので不安ですが一生懸命頑張っていきたいです」と意気込んだ。

魔界衆の荒木又右衛門を演じる猪塚は「魔界衆の面々がとても強く魅力的な作品。悪役が強ければ強いほど、対峙する柳生衆も作品も魅力的に見えて盛り上がると思うので、全力をつくします」と胸を張った。

小栗丈馬役の栗山は「伝説となった『真田十勇士』と同じようなスタッフのみなさんが集結するので、また伝説が生まれること間違いなしだと思います!」と目を輝かせる。

戸田五太夫役の丸山は「『真田十勇士』のときにも“大変だ”と言われたのでデジャブ感を感じますが、その時の免疫もあり心得ていますので酸素ボンベを吸いながら頑張りたいです」と笑顔を見せた。

幕府転覆を図る文学者・由比正雪役の山口は「『真田十勇士』の記者発表会で、堤さんから『シンドイよ』と笑顔で言われたことが今でもトラウマ。さらに『今回はもっとシンドイよ』と笑顔で言われたことが前作以上にトラウマになりそうです」と笑わせ、「『魔界転生』と言えば、この舞台『魔界転生』だとお客様に言っていただけるように全力で駆け抜けたいと思います」と力強く答えた。

魔界衆の宮本武蔵を演じる藤本は「自分が演じる横には字幕が出るような、世界中の方にも観ていただけるような舞台にしたいと思います」。

一昨年『真田十勇士』でも淀役を演じた浅野は「堤監督の作品に何でもいいから出してほしいと言い続け、念願叶ってやらせていただきました。今回も監督の耳元で『淀殿~淀殿~』とささやき続けたら原作や映画にはない“淀殿”という役をいただきました」と笑いを誘った。

柳生十兵衛の父・柳生宗矩を演じる松平健は「大変だというお話を聞いてだんだん不安になってきました。一番の剣豪とされる役なので体を鍛え直して頑張りたいと思います」と意気込みを伝えた。

現時点での演出プランとして堤は「男性俳優陣のみなさんが、殺陣や仕掛けなどに年齢関係なくチャレンジしていただくこと。また、シーンとシーンの間が短く、どんどん変わるものに対応する舞台装置を考案中であること。さらに得意の映像を武器に、プロジェクションマッピングの概念を突き破るべく考案している」と壮大な構想を明かした。

一方のマキノも「通常の舞台の脚本との違いは、『真田十勇士』と同じく一幕だけで16話と場数が多いこと。今回は2度目なので遠慮なく、僕の基準でこれは無理!自分でも想像がつかないように書きました。芝居の熱量も多く、なおかつ仕掛けも多い。本格時代劇でありながら、超娯楽作品でもある。原作、映画をリスペクトしつつ、まったく新しいものというコンセプトで書いています」と語った。

最後に上川は「この秋舞台に、これまで見たことのない作品が立ち現れます。博多座、明治座、大阪芸術劇場へ見たことのない何かを観にいらしてください」と呼びかけ会見を締めくくった。

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天草四郎没後 380 年となる 2018 年、天草四郎最期の戦いとなった島原の乱の主戦場である原城跡をはじめとした「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺跡」が、国連教育科学文化機関(ユネスコ)が指定する世界文化遺産へ登録された。

奇しくも、天草四郎に縁の深い年に日本テレビ開局65年記念舞台として上演することとなった『魔界転生』は、作品の舞台となる天草・島原がある地元九州の福岡・博多座で10月に開幕し、11月に東京・明治座、12 月に大阪・梅田芸術劇場メインホールを巡り、大阪公演は、読売テレビ開局 60 年記念舞台として開催される。

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【スタッフ】
原作:山田風太郎  脚本:マキノノゾミ 演出:堤 幸彦
企画・製作:日本テレビ
【キャスト】
上川隆也 溝端淳平 高岡早紀 村井良大 松田凌 玉城裕規 木村達成 猪塚健太
栗山航 丸山敦史 山口馬木也 藤本隆宏 浅野ゆう子 松平健 他

【日程・会場】
【福岡公演】2018年10月6日(土)~28日(日) 博多座
【東京公演】11月3日(土・祝)~27日(火) 明治座
【大阪公演】12月9日(日)~14日(金) 梅田芸術劇場メインホール
【チケット発売日】
福岡・東京:7月7日(土)発売
大阪:7月29日(日)発売
【ストーリー】
徳川幕府によるキリシタン弾圧のため、暴徒と化した10万人の信者が惨殺された肥前国(長崎県)島原、その地で、禍々しい魔界の力を借りて、「島原の乱」の首謀者・天草四郎が甦る。
四郎は怒りと憎しみに燃え、幕府への復讐を決意する。やがて、「魔界転生」という妖術を使い、幕府と闘う配下を求め、歴史に名を残す剣豪を次々と甦らせる。
荒木又右衛門、田宮坊太郎、宝蔵院胤瞬、柳生如雲斎、そして、宮本武蔵、柳生宗矩、錚々たる猛者たちが黄泉の国から転生し、悪鬼として再び生を受け、四郎と共に幕府滅亡を画策する。さらには徳川家に恨みを抱く淀殿も蘇り、大坂の陣の復讐に燃え、暗躍し、幕閣を揺さぶる。
これら魔界衆に隻眼の剣士・柳生十兵衛をはじめとする幕府方が立ち向かう。
魑魅魍魎が跋扈する悪魔の企てを阻止すべく、柳生十人衆と共に果敢に闘い、強敵を斬り滅ぼしていく。
将軍家を篭絡し、幕閣にまで入り込み、幕府転覆を狙う恐るべき魔界衆たち、天草四郎、転生した宮本武蔵・柳生宗矩と血で血を洗う死闘が続き、遂に江戸城での最終決戦を迎える…。

 

 

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