中京テレビ開局55周年記念ドラマ「令和の三英傑!」(12月11日、18日2週連続放送)の放送直前イベントが、12月3日(火) に東放学園映画専門学校にて行われ、主演の山本舞香、共演の岡山天音、そして堤幸彦監督が登壇。本作の着想、キャストの出演経緯、撮影エピソードなどが披露された。
本作は名古屋市出身の堤幸彦が原作と演出を手掛け、戦国時代に多くの名将を輩出し、また多くの企業の創業の地でもある、愛知・名古屋愛を前面に押し出した突飛なキャラクターが大集合するハイパーコメディドラマ。
主演の織田よし乃を演じるのは山本舞香。織田家とは犬猿の仲である豊臣家の末裔(!?)木下藤吉を演じるのは岡山天音。さらに徳川春日を演じるのは愛知県名古屋市出身の平野綾。織田よし乃の父親、織田信郎を演じるのは、堤作品には欠かせない、愛知県出身の盟友、佐藤二朗など。
堤監督は「愛知県には境川が真ん中に縦に流れています。その右側(東・南側)が三河で、左側(西・北側)が尾張。本当にちっちゃい川なんだけど、そこを挟んで文化、地域性に違いがあると言われています。戦国時代にははっきりと境界線があったり、それが未だに色濃く残っていたらどうなるかしらというところが発想の原点。三英傑(信長・秀吉・家康)は全国の皆さんあまり知らないと思うんですけど、僕らは子供の頃から(名古屋には)三英傑パレードっていうのがある。そこで境川と三英傑の要素を出して、現代劇で人々の悲喜こもごも、面白おかしい話ができないかなというのが本作の原点でございます」と力説した。
そんな作品へのオファーが来た時の気持ちを問われた山本は「すごい嬉しくて、2回聞き返しました。相手役の天音くんとは10年ぶり。10年前って私は高校生だったんですけど、ご一緒した時(岡山は)壁を作る印象がすごい強くて、大丈夫なのかあ(笑)。また距離を作られたら、気まずくなる」と岡山を冗談っぽくディスった。でも「ほんとはすごい仲いいんですけど。作品を通して2週間ぐらい泊まり込みで、名古屋で撮影したんですけど、毎日一緒にご飯を食べてました。誕生日にはお祝いしてもらって、楽しかったです」と岡山との日々を懐かしんでいた。さらに「三英傑の末裔のお話だったから面白そうだな。これを佐藤二朗さんや平野綾さんたちが演じてどう化学反応が起きるんだろうっていうのがすごい楽しみだと思いました」と話した。
岡山は「(出演依頼があった時は)僕も堤さんの作品を昔から繰り返し観ていたので、ご一緒させていただけるというのはとっても嬉しかったです」と笑顔で振り返った。
山本は「(堤監督は)現場でアドリブを足すんです。司会者の人のアドリブの分量が凄かったです。これが自分に来たら最悪だなって思いながら目を合わせないようにしてました(笑)。堤監督は直感を大事にして、スピーカーで『こうして!』って指示をかけてくれるから、私たちも考えすぎず、直感でお芝居できる。慣れてくると楽しくなってくる」と堤監督の台本にないアドリブについて言及した。
岡山も「すごいワクワクしました。現場に行って、台本には描かれていなかったり、想像も及ばないような動きがほぼ毎回あったので、ただすごい!でも楽しかったです」とうなずいていた。
堤監督は「本当にその場で(台本を)作り変えても大丈夫な人たちがいっぱいいた。佐藤二朗さんとか、オペラを歌う人(平野綾)とか、いくらでもいじれると思ったのであえて台本にほとんど何も書かず、その場で見てました」と撮影の一部を明かした。
佐藤二朗、平野綾など共演者に愛知出身者が多かったことについて、鳥取出身の山本は「(堤監督が)セリフにどんどん方言を入れていくので、ついていけなくて・・・。若い人たちはそんなに方言を入れなくていいとなったからセーフでしたけど、すごく自然な名古屋弁が終始飛び交っていた」と振り返っていた。
遊園地での絶叫マシーンの撮影シーンも話題に。山本「長島スパーランドに行きますなんて、最初聞いてなかったよね? びっくりしたんだよね」、岡山「嫌だ、嫌だって。あと○日後とカウントダウンしていて・・・。お互い得意じゃない」、山本「あのドキドキ感、嫌だった。怖かった。あの時間が一番の地獄だった。天音くんは気絶してました」、岡山「藤吉もすごいビックリするシーンだったので、極力大声を出そうと思ってたら、本当に怖いのも相まって、一瞬気絶の入口に立たされ、このまま気絶に入っちゃうなと思って、叫ぶのをやめました」と述懐。堤監督は「岡山くんが苦手なのは分かるけど(山本も?)」とビックリしていた。ジェットコースターのシーンは見逃せない。
イベント後半には、東放学園映画専門学校の在校生よりいくつかの質問が。予告編での山本の弓道シーンについて、山本は「2時間しか練習してないです。あとは、本番で弓道部の生徒さんに教えていただきながら、カメラマンさんと監督にお任せした」と回答。また、肌の手入れやスタイルの維持についての質問に、山本「皆さん、学校だったり遊びだったり超忙しくてメイクを落とさないとかも結構あると思うんですけど、絶対それを落とした方がいい。メイクを落として必ず保湿をして寝た方がいいし、お風呂に浸かること、水分を摂ること、ビタミンを摂ること、亜鉛を摂ること」との回答には、驚きと納得の声も上がっていた。
イベントの最後には、堤監督は「(見どころは)名古屋です。中京テレビ開局記念のイベント的なドラマではあるけれども、これだけ名古屋・愛知をテーマにしたものはなかなか作れないので、それができたことに尽きますね。私が知りうる愛知魂を詰め込んだので、それが全部最大の魅力です」
岡山は「本当に小ネタをふんだんに詰め込めるだけ詰め込んだ、とっても楽しい作品だと思うので、年の終わりにシンプルに笑って観て楽しんでいただけたらなと思います」
そして山本は「私のプライベートでも仕事の面でもいろんな状況下の中で節目となる作品に呼んでいただけて堤監督には感謝しています。素敵なキャストの方々、スタッフの方々に恵まれて、座長としてみんなと一緒に作っていくことが本当に嬉しくて。ぜひ、いろんな方に観ていただきたいです。私ももっともっと上に上がれるよう、頑張っていきます」と感謝と今後の抱負を述べ、イベントを締めくくった。
中京テレビ開局55周年記念ドラマ「令和の三英傑!」
中京テレビ・日本テレビ系全国ネット 12月11日(水)、18日(水) 23:59~24:54放送