2016.05.28 取材:記事・写真/RanRan Entertainment
故・今井雅之さん企画・脚本の映画『手をつないでかえろうよ~シャングリラの向こうで~』の公開初日舞台挨拶が28日都内で行われ、主演の川平慈英、共演のすみれ、七海、別所哲也、奈良橋陽子監督らが出席した。
2015年に病に倒れた今井さんが原作・脚本・主演を務めた舞台を、生前から親交のあった奈良橋監督が実写映画化。軽度の知的障害のある真人(川平)が、同じ障害を持つ妻・咲楽(七海)との約束を果たすために、一人で伊勢神宮を目指す。道中に麗子(すみれ)と出会う中で、真人の衝撃的過去が明らかになっていく。
この日は、昨年亡くなった今井さんの命日。昨年3月31日に名古屋の大学病院の敷地で撮影された、今井さんがクランクインの様子を報告する映像が流されると、奈良監督は涙を流し、言葉を詰まらせながら「撮影中、彼は(心の中で)ずっと一緒でした。これからもずっと皆の中で生き続ける」と思いを込めた。
“今井さんの弟分”という川平さんも「最後の最後まで主演を持っていきますね~、マーちゃんは!」と目を潤ませながら「雅之ファミリーのパッションと愛が詰まった映画。“夢は叶う。強く、強く願っていれば”という彼のメッセージを感じてほしい」とアピールした。さらに空を仰いで「マーちゃん出来たよ、映画が!サンキュー」と天国にいる今井さんに報告した。
一方、本作で邦画デビューを飾ったすみれは「今井さんと面識はなかったけれど、母親が以前彼と共演していたので、今回の出演には縁を感じました。本当に光栄に思っていますし、愛の詰まっている素晴らしい作品が初邦画出演作で嬉しい」とシミジミ。今年全米公開される映画『The Shack』でハリウッド・デビューするだ、相手役の川平を「ハリウッド顔ですね~」といじると、川平は「顔は濃いけれど、戸籍上は日本人です!」と笑わせた。
別所も今井さんとは若い頃からの付き合いがあり、本作では友情出演したSMAPの中居正広と暴力団役を熱演。別所は「雅之が観ていたらダメ出しするくらいの怖い役。衝撃ポイントになるはず」とキャラクターを紹介し、撮影後に今井さんの奥さんから「映画ありがとう、と言われました」と報告した。
2016年5月28日(土)より お台場シネマメディアージュ他全国順次公開
出演:川平慈英 すみれ 七海 岡安泰樹 吉田敦 勝矢 LiLiCo 藤田朋子 別所哲也 中居正広(友情出演) 板尾創路ほか
監督:奈良橋陽子
企画・原作・脚本:今井雅之
製作:ユナイテッドパフォーマンススタジオ 吉本興業
配給・宣伝:KATSU-do 2016 / 日本 / 107 分 / カラー /
Ⓒ2016「手をつないでかえろうよ」製作委員会