映画『宇宙でいちばんあかるい屋根』広島国際映画祭
広島国際映画祭にて、特別招待作品として上映された『宇宙でいちばんあかるい屋根』。11月21日(土)に広島で、主演・清原果耶と藤井道人監督が舞台挨拶に登壇。清原は「実は私は“初”広島でドキドキしながら来たんですが、みなさんと楽しくこの映画を共有出来たらと思います」と挨拶した。
14歳の少女を演じた清原は、「監督とは、すごく話し合いながら撮影をしたんです。それは役のことだけではなく、自分自身の中身のことなど。色々話し合いながら、フラットな目線で役に向き合えるようにということは意識しながら撮影に臨みました」と振り返る。
藤井監督は「清原さんとは2年前に『デイアンドナイト』という映画でご一緒させてもらっていて、そのあとも様々なところで活躍している姿を見ていたので、まさか初主演の作品として自分の作品に出てもらえるとは思わなかった。二度とないチャンスだなと思いながら楽しんで撮影させてもらいました」と話した。さらに、 『デイアンドナイト』撮影時、15歳の清原を「オーディションで初めて会ったんですが、すごくシンプルな顔でスッと来てバッと芝居をして帰っていったんです。その時、隣の山田孝之さんが泣いていて(笑)。すごい出会いだったなって印象に残っています」と驚きの初対面エピソードを明かした。
藤井監督は「やっぱり14歳の少女っていう経験は僕にはないものなので、清原さんが持っている感性をお借りしないと出来ないシーンもあったんです。そういうのはやっぱりお互い、監督として俳優として大事にしたいもの、表現したいものがあると思うので、そういうものを交換し合えるようになったのがこの映画のいいシーンの中に現れているのかなと思います」と話した。
印象に残っているシーンについて、清原は「最後のマコトと一緒にファミレスで喋るシーンは、すごく刹那的というか一瞬一瞬にかける感情が濃かったなというのは覚えていて、すごく楽しかったんですけど、それより儚いなにかがあるなと見返して改めて気付きました」と答え、藤井監督も「マコト役の醍醐(虎汰朗)くんも等身大の中学生をやってくれたのであのシーンはすごく良かったですね」と答えた。
自身が歌う主題歌について、清原は「主題歌を歌うことの重大さというかプレッシャーで、どうしようっていう気持ちがすごくあったんですけどCoccoさんがこの作品を観てつばめと同じ目線で歌詞も書き上げてくださったので、私がちゃんとつばめとしてお届け出来たらと思い、挑戦させてもらいました。さっきもエンドロールが流れるときに冷や冷やしすぎて、楽屋に戻ろうかなと思ったんですけど(笑)」とにっこり。さらに、「レコーディングの時もCoccoさんが来て下さって、私は緊張しすぎてずっと肩が挙がっているような状態で目も合わせられず、本当にCoccoさんの曲が好きで“本人だ!”っていうのもありながら(笑)、でも“大丈夫だよ”って優しく声をかけてもらいながらなんとかレコーディングも出来ました」と憧れのCoocoとの対面に緊張しっぱなしだったことを明かした。
12月4日より開始されるデジタル配信、2021年2月3日より発売・レンタル開始されるBlu-ray&DVDについて、藤井監督は「最近コメンタリーをとりました!僕と清原さんと誰よりもおしゃべりな前田プロデューサーで(笑)、あんなことあったね、こんなことあったねと楽しくお話しさせてもらいました」と話した。
最後に藤井監督は「たくさんの世代の人に届けばいいなと思ってこの映画を作っていたので、そういう作品にこれからなっていってくれればと思います」と、清原は「これから先、人生を辿っていく中でも忘れたくない、思い出したいと思えるようなそんな大切な作品になったので、観てくださった方々にもそう思ってもらえるような作品になってくれればなと思います」と挨拶をし大盛況のままイベントは幕を閉じた。