左から:鈴木聖奈、真矢ミキ、上川周作、川栄李奈、内野聖陽、森川葵、後藤剛範、小澤征悦、上田慎一郎監督
映画『アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師』の公開初日舞台挨拶が、11月22日(木) に丸の内ピカデリーで行われ、主演の内野聖陽、共演の川栄李奈、森川葵、後藤剛範、上川周作、鈴木聖奈、真矢ミキ、小澤征悦、そして上田慎一郎監督が登壇した。
本作は、ソ・イングク、 スヨン、 マ・ドンソクの豪華共演で日本でも話題を呼んだ韓国ドラマ「元カレは天才詐欺師~38師機動隊~」を原作に、上田監督が存分にオリジナリティを加えた。税務署に務めるマジメな公務員・熊沢二郎(内野聖陽)は、ある日、天才詐欺師・氷室マコト(岡田将生)が企てた巧妙な詐欺に引っかかり、大金をだまし取られてしまう。親友の刑事の助けで氷室を突きとめた熊沢だったが、観念した氷室から「おじさんが追ってる権力者(小澤征悦)を詐欺にかけ、脱税した10億円を徴収してあげる。だから見逃して」と持ちかけられ、タッグを組んだ2人が詐欺師集団《アングリースクワッド》を結成する・・・。
上田監督と一緒に脚本にも関わったという内野は「3年ぐらいですか。その間シナリオの打合せも10何回やって、途中で投げ出したくなるようなことが何度もありましたが、監督の熱意がすごいのでここまでこれたんだなと思います」と達成感を口にした。さらには「最後は14稿。普通はそんなに稿を重ねることでないし、初めて14稿っていうのを見ました」と半分呆れていた。
内野が演じたのは気弱な真面目な公務員。「どう演じていけばいいんだ?と、ちょっと難しいところはあったんですけど、監督からは『内野さんが言うとちょっと強くなっちゃうから、ですます調に変えてくれ』とか・・・」上田監督とのセッションの中で工夫していったことを明かした。
撮影中に上田監督がコロナに感染。自宅からipadを利用してのリモート演出の話題も飛び出した。内野は「現場では小澤さんがまとめてくれるんだけど、監督の天の声がスピーカーから聞こえてきて『ちょっとそれ駄目なんです!』と撮り直しも結構あった。“カメラを止めるな!”を地で行くような現場だった」と撮影を振り返った。
内野とは公務員の先輩後輩という役を演じた川栄は「私はほとんど内野さんとご一緒するシーンが多かったんですけど、(内野は)現場を率先して、いろいろアドバイスをくださり、いろいろ学ばせてもらいました。あとは監督の台本は、全ページに付箋が付いて分厚すぎた。私のペラペラの台本はすごく恥ずかしく感じ、本当に勉強になるなと思いました」と苦笑していた。
続いて、森川は「(当日は不在だった岡田将生演じる詐欺師の)ボスなんですけど、現場では、ボス感がないボス。何か纏めているようだけど纏めてない。うまく誘導されている感じで、すごい不思議な方だなという印象がありました」と岡田を褒める。後藤も「こっちがリラックスできるような温度感で会話をしてくれるし、それはすごい印象的でした」と同意した。改めて、どんな役にもなりきれる詐欺師の一員の役を演じた森川は「いろいろできて楽しかったです」と微笑んだ。
当り屋を演じた後藤は「皆さんがいるシーンで、ちょっとテンパれないと思っていた時に、小澤さんが『ちょっと裏に行って一緒に稽古するぞ』って、鏡を見ながら稽古に付き合ってくれて、(小澤の)こういう一面も。有難うございました」とこの場で感謝の言葉を伝えた。
それに対し、詐欺師に狙われる権力者を演じた小澤は「知的な詐欺師の中で、唯一後藤は体力派。騙されている人間が、何かもしかしたらと思って気づくシーンがあるんですが、そこに後藤が歩いてきてぶつかりそうになる。リハーサルをやったときに後藤とぶつかったんですが、軽トラックにぶつかるぐらいになりまして。自分の体が大事なんで、ちょっと向こうで稽古しよう。ぶつかり方を考えようと」と真相を明かした。すると後藤は「すごい優しい先輩なんだなと思ったんですけど・・・」と苦笑。こだわりのぶつかるシーンに注目してほしい。
内野を巻き込み、こだわりにこだわった上田監督の力作。上田監督は「公開初日の新宿ピカデリーの昼間の回に潜入して観てきたんです。すごいお客さんが入っていて、自分が思っていたところと違うところで笑いが起こったりしてすごい楽しかったし、もう途中から一映画ファンとしてこの面白いなと思いながら観ていました」と胸を張った。
映画『アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師』
配給:NAKACHIKA PICTURES / JR西日本コミュニケーションズ
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