大ヒット公開中、映画『ミルピエ パリ・オペラ座に挑んだ男』からスターダンサー相次ぎ誕生!
女優ナタリー・ポートマンの夫として知られるバンジャマン・ミルピエ。300年の伝統を持つパリ・オペラ座に挑戦した、ミルピエが手掛ける新作公演完成までを、圧巻の映像美で描き出す珠玉のドキュメンタリー『ミルピエ ~パリ・オペラ座に挑んだ男~』が、全国絶賛公開中。
大ヒット公開中の映画『ミルピエ ~パリ・オペラ座に挑んだ男~』から、また一人スターダンサーが誕生した。本作でも伸びやかな演技を披露しているレオノール・ボラックが、昨年12月31日パリ・オペラ座バスティーユで上演された『白鳥の湖』後、新エトワール(パリ・オペラ座バレエ団のダンサーの最高位)に任命された。このわずか3日前にも、映画に出演しているジェルマン・ルーヴェが飛び級でエトワールに任命されたこともあり、ミルピエが見出した若き才能の劇的な躍進に、大きな注目が集まっている。
入団後ずっとカドリーユ(一般的に〝コール・ド・バレエ〟と呼ばれ、群舞を踊るダンサー。階級的には一番下位)だったボラックは、バンジャマン・ミルピエ芸術監督に積極的に起用され、スジェ(「セカンド・ソリスト」と呼ばれる、上から三番目の位。ソロを踊る事が多く、まれに主役も兼ねる)時代にすでに『くるみ割り人形』のクララ、『ロミオとジュリエット』のジュリエット、『パキータ』で主演し、毎年昇進を果たしてきた。愛らしい容姿を持ち、特に情熱的なジュリエット役は高い評価を得た一方で、フォーサイス、マクレガー、ウィールドンなどの振付家の現代作品も得意としており、振付家の創造意欲をかき立てるミューズとなっている。昨年は『エトワール・ガラ2016』で来日し多くのファンを魅了、さらに今年3月のパリ・オペラ座来日公演でも『ラ・シルフィード』『ダフニスとクロエ』に出演が決定している。
驚くべきことに、『白鳥の湖』でのオデット/オディール役でのボラックの出演は当初予定されていなかったのだが、公演期間中に代役としての出演が決まり、その舞台をみごとにダンサー最高位へのステップに変えたという。振付師バンジャマン・ミルピエの名を世界に知らしめるきっかけとなった映画『ブラック・スワン』――奇しくもミルピエゆかりの『白鳥の湖』によって、レオノール・ボラックはスターの地位を射止めた。本作は、ミルピエの熱き魂と、彼の指導に鼓舞される若手ダンサーたちの躍動的な身体表現を、存分に楽しむことができる絶好の機会になるだろう。
映画『ミルピエ ~パリ・オペラ座に挑んだ男~』は、全国大ヒット順次公開中