取材:記事・写真/RanRanEntertainment
田中麗奈と台湾で活躍するワン・ポーチエがダブル主演を務める日本×台湾の合作映画「おもてなし」が、2018年3月3日(土)より有楽町スバル座ほか全国で順次公開。
映画『おもてなし』は松竹撮影所が関西の観光客の促進、地域活性化を図るために日台で映画撮影された作品。日本のおもてなし文化を紹介して、日本に興味を持っていただく映画をコンセプトにしている。共演は、老舗旅館「明月館」を切り盛りしている美津子役に余貴美子、旅館再建に向けキーパーソンとなるチャールズ役にヤン・リエ、「おもてなし」の精神を教える木村先生役に木村多江、韓国をはじめアジアで活躍している藤井美菜や青木崇高が脇を固め、さらには銀幕女優・香川京子も出演。
ランランエンタメではワン・ポーチエ演じるジャッキーの元恋人・尚子役の藤井美菜に注目!劇中も流暢な英語を披露している彼女は韓国語も堪能。得意の語学力を活かして6年前より韓国活動を始め、現在では韓国ドラマや映画、さらにバラエティにまで活躍の場を広げている。インタビューでは合作映画の魅力や役柄への想い。また、海外活動で様々な文化や価値観などに触れた感想や気になる結婚願望について話を伺った。
――本作は、関西の観光旅客来訪促進と地域活性化を目的とした日台合作映画。合作という作品に出演されてみていかがでしたか? 今回、初めて台湾の方とご一緒させていただきましたがスタッフの半分は台湾の方で、撮影期間中は毎日ワクワクするような日々でした。台湾での撮影はなかったのですが、とてもいい機会をいただいたと思います。
――完成した作品をご覧になった感想は?
いろいろな人にお勧めしたい作品ですね。ものすごくドラマチックで、通常あまり起きないことは起こらない映画というか。等身大で日常を感じるような些細なことや、人との関わり合いなどもじっくり丁寧に描いていて、世代や男女を問わず多くの人の心を動かすような作品になっていると思います。
――ジェイ・チャン監督は台湾の方ですが、コミュニケーションをとるときなどは大変でしたか?
ジェイ・チャン監督と直接お話するときは英語で会話していましたが、演技のすごく深い部分に関しては、通訳の方を通してお話させていただきました。でも、田中麗奈さんは中国語がとてもお上手でしたので、監督と直接お話しされていて羨ましかったですね。私もいろいろ会話してみたかったのですが言葉の壁があって(苦笑)。そこで語学に対する欲も生まれましたね。
――劇中、相手役のワン・ポーチエさんとは英語で演技をされていますが、英語は得意なほうですか?
今は韓国語のほうが楽に話せるのですが英語も少しだけ話せるので、主演のワン・ポーチエさんと現場では英語で会話していました。お芝居も何とか頑張って英語で演じましたが、英語でお芝居するのは今回が初めての経験だったんです。また、日本語の部分も関西弁だったのでいろいろ刺激的でした。自分の国の言葉とはいえ、関西弁に母国語感はなくて(笑)、方言指導の方やお手本のテープなどでいろいろ研究させていただきました。
――ジェイ・チャン監督からはどのような要望や演技指導がありましたか?
それが台湾式なのかジェイ監督式なのかわからないのですが、比較的にテイク数を重ねえていろいろなものを引き出した上で、選んで編集してくださったんです。ひとつの演技でもいろいろパターンを変えた部分もありまし、言葉に関しても私の場合、“一発でこれだ!”というよりも、粘ったやり方のほうが自分には合っていたと思います。
そういった経験は韓国で活動している時にもあって。外国語でお芝居をするとき、言葉を伝えることが大事で、でもそこに感情も乗せないといけないから、どれくらいの割合でチャレンジしていくかが現場入り後、自分の中で葛藤する部分でもあるんです。ジェイ監督はそんな私に粘る時間やチャンスをくださったので、すごくありがたかったですね。
公式サイト: http://omotenashi-movie.net/
【物語】
思い出が宿る場所
琵琶湖畔にある老舗旅館「明月館」が実家の梨花(田中麗奈)は5年前に父を亡くし、旅館を一人で切り盛りし続けている母・美津子(余貴美子)を支えるため、仕事を辞めて実家に戻ってくる。経営不振の中、美津子の大学時代の恋人であり台湾実業家のチャールズ(ヤン・リエ)が旅館を買収して、息子・ジャッキー(ワン・ポーチエ)を再建のために送り込んだ。しかし「おもてなし」の心を持っていないジャッキーに対して梨花は反発し衝突する。そんなジャッキーには、来日への密かな目的があった。それは、かつての恋人・尚子(藤井美菜)とやり直すこと。尚子に婚約者がいることを知ったジャッキーは諦めきれない想いを抱えながらも、尚子の結婚式が開けるように「明月館」を改装して、最後のプレゼントをしようと思いつく。同じく梨花も、不倫していたかつての上司に別れを告げ、人生の再スタートをはかろうとしていた。「おもてなし教室」を主催している木村先生(木村多江)との講義を経て、“日本のおもてなしの心”を学び始めたジャッキーだったが、ビジネスパートナーの黄が「明月館」を売却する手続きをしていることが発覚する。
そんな中、ガンのために余命宣告を受けていたチャールズが倒れ・・・。