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2022年2月10日 17:00

【前編】新谷ゆづみインタビュー! 映画『麻希のいる世界』で初主演「すごく熱がある、体温が高い映画になっている」

写真:記事・写真/RanRanEntertainment

元さくら学院のメンバーで、現在は映画やドラマなどで活躍する新谷ゆづみが、同じく元さくら学院のメンバーである日髙麻鈴とともに主演を務めた映画『麻希のいる世界』が、1月29日(土)から公開された。本作は、重い持病を抱える女子高生・由希が、物怖じしない性格と美しい歌声を持つ同級生の麻希と出会い、バンドを結成したことで日常が一変していくさまを描く。『害虫』『さよならくちびる』などで知られる塩田明彦が脚本・監督を務める。今回は、新谷に初主演となる本作への思いや撮影の裏話、さらには女優としての今後について語ってもらった。

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――今作は、新谷さんにとって初主演映画となりますが、出演が決まってどんな心境でしたか?

主演という言葉自体が、まだまだ遠いものだと思っていたので、突然、このような機会をいただけて最初は不安も大きかったです。もちろん、嬉しさもあったのですが、それ以上に、「女優として頑張らなくちゃいけない時が来た」と決心したのを覚えています。

――プレッシャーもある中で、これまで同じグループで活動していた日髙さんとのダブル主演だったというのは安心感もあったのではないですか?

そうですね。やっぱり麻鈴という存在がいたから、安心して演技ができたと思います。すごく助けられました。

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――新谷さんが演じた由希は、重い病気を抱え、生きることに希望を見出せずにいる中で、麻希と運命的な出会いを果たすという役どころです。由希はどんなキャラクターだと感じましたか?

由希ちゃんは「すごく意志が強い女の子だ」と監督がおっしゃっていましたが、私も、そう思って演じていました。これまで、病気を抱えていて、周りからも「ただ生きていればいい」と言われ続けていたから、生きている意味をあまり感じられなかったけれども、麻希と出会ったことで、「生きるってこういうことなんだ」と気づく女の子です。麻希と出会ったから行動できるようになったように見えますが、本当は麻希と出会う前から意志をしっかりと持っている子だったと思います。

――今作は塩田監督がお二人をイメージして脚本を書かれたそうですが、脚本を読んで「自分っぽいな」と思うところはありましたか?

ありました。私は何か考えていることがあっても、あまり自分から行動しないタイプなので、物語初めの由希に似ているところがあるなと思いました。それから、私も自分にないものを持っている人に憧れるので、そこも同じでした。麻鈴が演じた麻希もやっぱり麻鈴っぽいところがあると思います。麻鈴は感性が豊かで、みんながしないことを突然したりするので、そういうところは麻希に似てると思います。

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――監督からの演出で印象に残っていることは?

由希は意志が強い女の子なので、常に意志を持っているようにというご指導がありました。意志があれば、自然と目力も強くなるので、それは意識して演じていました。それから、現場の雰囲気を考えたりせずに、お芝居のことだけを考えていてくれればいいとも言ってくださいました。「あなたはあなたの役としてここで生きてくれればいいから」って。そうした監督の気遣いもあったと思いますが、撮影現場は柔らかい空気が流れている、笑顔あふれる現場だったと思います。(窪塚)愛流くんと麻鈴と3人で仲良くなれましたし、スタッフさんも含めて和気あいあいとした雰囲気でした。

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――日髙さんとお芝居をして、女優としての日髙さんにどんな印象を持ちましたか?

目力が強いなと思いました。お芝居をしていると、麻鈴にしかない独特の雰囲気があるのをすごく感じましたし、普段、おしゃべりしている時とは全く違う空気感を感じられて、一緒にお芝居していて圧倒されました。

――撮影中に、日髙さんと演技について話し合いすることもあったんですか?

時々、空き時間などでしていました。撮影中、慣れていくにつれて「これでいいのか?」という不安も感じることがあって、二人で「ここはこういうことだよね?」って感情の共有をすることもありました。

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――由希に好意を持ち、音楽作りに協力する祐介を演じた窪塚さんの印象は?

「お芝居の経験があまりない」と言っていましたが、日を重ねるごとに祐介としてその場にいてくれたので、一緒にお芝居できて良かったです。

――祐介の父親で、医師の宗介を演じた井浦新さんはいかがでしたか?

かっこよかったです(笑)! 井浦さんが出演されていたドラマが大好きだったので、私にとって井浦さんはテレビで見ている存在でした。なので、まず会えたことがすごく嬉しかったですし、一緒にお芝居ができて感動しました。やっぱり、(お芝居をしているときの)空気が違うと感じました。現場ではすごく優しくしていただいて、それもありがたかったです。

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――撮影では、どのシーンが印象に残っていますか?

麻希と出会う小屋のシーンは印象深いです。クランクインしてすぐに撮影したのですが、あの小屋を実際に目の前にしたことで、麻希の生きてきた軌跡を感じることができました。あの小屋は、静岡で撮影したのですが、海もきれいで、あの景色もすごく印象に残っています。

――今回、映画に主演したことで、ご自身ではどんな成長ができたと思いますか?

やはり最初から最後まで私の役が物語の中心にあるというのは、作品に臨む気持ちも違いました。役を演じ切ることができたように思います。作品を作る嬉しさや楽しさも少しは分かったと思うので、これからもっともっと多く携われる作品を増やしていけたらいいなと思いました。

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『麻希のいる世界 』 

2022年1月29日 土 より渋谷ユーロスペース、新宿武蔵野館ほかにて公開
2022年 日本 /89 分 / アメリカンビスタ 1:1.85/DCP / 英題「 The World of You 」
監督・脚本:塩田明彦
製作:志摩俊樹、山口貴義 撮影:中瀬慧
出演:新谷ゆづみ、日髙麻鈴、窪塚愛流、鎌田らい樹、八木優希、大橋律、松浦祐也、青山倫子、井浦新
劇中歌:「排水管」(作詞・作曲:向井秀徳)、「ざーざー雨」(作詞・作曲:向井秀徳)
製作・配給:シマフィルム株式会社
(c) SHIMAFILMS

公式サイト https://makinoirusekai.com/ 

 

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