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2023年7月20日 00:04

横浜流星、佐藤浩市との共演は疑似親子のような、師弟関係のような、心の拠りどころ! 映画『春に散る』完成披露試写会

取材・撮影/RanRanEntertainment

映画『春に散る』の完成披露試写会が7月19日(水)に都内で行われ、主要キャストの佐藤浩市、横浜流星、橋本環奈、山口智子とメガホンをとった瀬々敬久監督が登壇した。当日参加予定だった窪田正孝は体調不良のため欠席となった。

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数々のベストセラーを世に放ってきた沢木耕太郎が、半生をかけて追い続けてきたテーマは、ボクシングを通じて“生きる”を問うこと。その集大成ともいえる最高傑作を瀬々監督が映画化した。過去に不公平な判定で負けてしまい、アメリカへ渡って40年ぶりに帰国した元ボクサー・広岡仁一(佐藤)と、同じく不公平な判定で敗北して心が折れていたボクサー・黒木翔吾(横浜)。そんな2人が出会い、世界チャンピオンをともに目指し、“命を懸けた”戦いの舞台へと挑んでいくさまが描かれる。

ボクシングと本気で向き合い、プロテストに合格した横浜に、会場からは「おめでとう!」の祝福の言葉と大きな拍手が送られた。横浜は、本作の撮影では元世界チャンピオンの内山高志氏の指導も受けていたことを明かし、「贅沢な時間ですよ。プロの方に見てもらえるので。しかもチャンピオンですからね―。この時間を無駄にはしないっていう思いで挑めました。すごく幸せな時間でしたね」としみじみ。

佐藤は「撮影中(横浜にプロテストを)やってみない?という話が出ていました。本当に受験して合格するなんて……。びっくりしたのと、よし!という気分です」と大きな祝福。横浜は「良かったあ」とホッとした様子を見せた。

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横浜は、佐藤との共演について「仁さんにも浩市さんにも通ずるところがあるんですけど、疑似親子のような、師弟関係のような、ともに再挑戦する戦友のような、新しい関係性の形を今回表現できたと思っています。翔吾にとって仁さんというのは、心の拠りどころであったり、心の救いでもあるんですけど、撮影中は僕も浩市さんに同じ気持ちを持っていました」と振り返っていた。

かつて仁一(佐藤)が所属していた真拳ジムの現会長でかつて仁一に恋心を抱いていた真田令子役を演じた山口は、実写映画に出演するのは、『スワロウテイル』(1996)以来27年ぶりとなる。出演のきっかけを聞かれると、山口は「そりゃあもちろん、浩市さんですよ。浩市さんラブですから(笑)。俳優としてすごく尊敬していて大好きなんです!ご一緒できて幸せでした」と満面の笑み。

また、若手のキャストたち共演について聞かれると、「力をいただきました。若い世代の方に沢山教わることがあって……。今回も一緒に時を過ごし、リアルな皆さんの成長と本気度を間近で見て、本物の輝きを近くで感じさせていただいて、ちょっと役得というか感動でした」と語った。

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今回ボクサー役を務めた横浜は「自分も格闘家を目指していたので、やはり格闘家への敬意は絶対に持たないといけないと思っていました」ときっぱり。今作でボクシング指導・監修を担った松浦慎一郎に、横浜は『今までにないボクシングシーンにしてください』と願い、プレッシャーをかけていたという。翔吾のライバルで現世界チャンピオンの中西利男役は窪田が演じている。試合のシーンは数日かけて撮影を行ったそう。

2人の試合シーンを目の当たりにしたという佐藤は「役者としても役としても、“負けたくない!”という2人の気持ちが前のめりに伝わってくる―。ワンカットワンカットにそれが映っています」と力を込めて伝えた。

瀬々監督も「あまりの速い動きにカットがかけられなかったほどだった。それくらい迫真の演技でした。ぜひ注目していただきたい」と大絶賛。横浜と窪田が対峙した本格的なボクシングシーンが本当に素晴らしい。

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また、佐藤は、練習時の横浜とのミット打ちのシーンを振り返って、「この男のパンチが重くてね……」と顔をしかめながら、「ミットは硬いし、こちらからも当てていかないといけない。そのうち徐々にアイコンタクトだけで出来るようになっていくのは楽しかった…」と嬉しそうに語った。

横浜は「ミット打ちで痛いのを分かっているので、最初は躊躇していました。でも浩市さんから『気にせず、本気でこい!』と力強い言葉をいただけた。信頼関係がなかったら本当に難しいシーンでした。何度も何度も心を救われたので、本当に今回この作品で浩市さんと出会えて良かったなと思っています」と感謝の言葉を口にすると、照れた佐藤が「好感度を上げてくれてありがとう」と返して会場を沸かせた。

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仁一の姪・広岡佳菜子役を演じた橋本は、共演の横浜について聞かれると、「クールな印象があったのですが、今回この作品で熱さを感じました。男気みたいなのを体現している印象があります」と語った。試合のシーンを間近で見ていた感想を求められると「集中力を切らさないようにするのが大変だったという話を伺いました。近寄れないくらいの気迫というか、緊張感とかに本当に圧倒されました。すごかったです」と目を丸くしていた。

最後に横浜は「心が熱くなったし、背中を押されたのでみなさんにどう感じていただけるかが楽しみです」。佐藤は「エンターテインメント作品です。最後に席を立つときに、今思うより大きなお土産を抱えて帰ることができる映画になったと思います」とメッセージを送った。

映画『春に散る』
8月25日(金) 全国ロードショー
©2023映画『春に散る』製作委員会
配給:ギャガ

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