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2021年8月13日 10:17

第74回カンヌ国際映画祭4冠受賞に、西島秀俊、岡田将生、濱口竜介監督それぞれ讃え合う!そして岡田将生の誕生日を祝福!映画『ドライブ・マイ・カー』プレミアイベント

取材:記事・写真/RanRanEntertainment

村上春樹の短編を映画化した映画『ドライブ・マイ・カー』のプレミアイベントが8月12日(木)、TOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われ、主演の西島秀俊、共演の岡田将生、三浦透子、霧島れいか、そして濱口竜介監督が登壇した。

 

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左から:濱口竜介監督、三浦透子、西島秀俊、岡田将生、霧島れいか

 

本作は、第74回カンヌ国際映画祭コンペティション部門にて日本映画として初となる脚本賞を受賞。さらに、国際映画批評家連盟賞、AFCAE賞、エキュメニカル審査員賞という3つの独立賞も受賞し、4冠受賞という偉業を達成。第46回トロント国際映画祭、第69回サン・セバスチャン国際映画祭、第59回ニューヨーク映画祭への正式出品も決定するなど、日本公開を前に世界から大きな注目を集めている。

カンヌ国際映画祭授賞式に参加できなかった西島と岡田だが、岡田は「本当に嬉しくて、初めて西島さんに連絡しました。メールはお互い教え合っていたんですけど、(連絡が)来ないなと思って(笑)、よかったねというメールのやりとりをしました」と二人で喜び合ったことを明かした。西島は、「濱口監督が本当に凄い監督だということは、作品からも感じていましたけれども、これからも世界でたくさんの人たちに認められて、どんどん名作を作っていくんだな、凄いことになるんだろうと思っています」と称賛の言葉を贈った。

 

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脚本賞を受賞した感想を問われた濱口監督は「脚本は当然映画には映っていないものなので、この映画は役者さんの演技を通じて感じて、もらえたものじゃないかと思うので、役者さんの演技が特に素晴らしいものじゃなければ、けっして戴けなない賞だったと心の底から思っています」とキャストたちを称賛した。

それでは、キャスティングはどのように考えたか?濱口監督は「村上春樹さんの原作を映画化するのはチャレンジングで、キャスティングは一番大事なものと思っていました。精神的に類似している人をずっと探してきて、本当に素晴らしいキャスティングが出来たと思います」と胸を張る。

 

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一方、主人公・演出家の家福を演じる上でどう意識したか?を聞かれた西島は「村上さんの小説では、主人公のずっと心の中を語っていて、それが読者に伝わっているんですが、映画では心の中を語れないけれど、主人公は感情を豊かにもっている。濱口監督や共演者の皆と何度も本読みを重ねることで、たくさんの量の感情を詰めて本番に臨みました」と演技への苦労を明かした。

 

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俳優の高槻を演じた岡田には、車の中(西島、岡田、そしてドライバー役の三浦)での長回しのシーンについて問われ、「(感情が)豊かになればなるほど怖くなっていく自分がいて、それをすべて見つめてくれている西島さんがいて成立したシーン。今まで撮影してきた中でも、本当に忘れられない撮影だったので、死ぬまで頭の中に残っているシーンだろうと思っています」と述懐した。

西島は「今、本当に凄いことが起きていると感じましたね。岡田君の演技はベストのひとつだと思っていますし、突出している。(何度観ても)毎回凄いものを観ているなと感じます」と岡田の演技を絶賛。また、三浦は「作品を通して、お芝居を音だけで感じるみたいな撮影が多くて、特にお二人のシーンでは、その会話に関わっているわけではないけれど、その空間作りに参加しているような感覚はありました」と息を呑むシーンだったことを明かした。

 

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濱口監督は、特に印象に残っているシーンについて、「西島さんと岡田君とのシーンでは、僕は車のトランクに入って、モニターを見ていたんですけれど、すげえなと思いながら見ていました。もちろん、西島さんと(妻役の)霧島さんの最初のシーンは僕自身驚きながら見ている感じ。ひとつだけというなら、最後の雪山の場面。カンヌで観て泣いちゃって・・・」とカンヌでの出来事を思い起こしていた。

 

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イベントの最後は、8月15日に32歳の誕生日を迎える岡田のお祝い。劇中で登場する真っ赤な車サーブ900をお花で表現したフラワーケーキがサプライズ登場した。「オレ、誕生日だ。凄い!秘密だったんですね。(イベントなどで)よく見るやつだ!」と大喜びの岡田に、西島より「素晴らしい俳優さんだということは分かっていたんですが、今回共演して、ありとあらゆる人が『岡田君の車の中の演技は凄かった』と言っていて、僕も凄まじいことが起きていると思いながら演じていました。岡田君は、もっともっと凄い俳優になっていくと思うので、一ファンとしてスクリーンやTVで観ていきたい(応援したい)と思います。誕生日おめでとうございます!」とメッセージを贈った。

 

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最後に、濱口監督は「キャスト、スタッフの方たちと一生懸命に作った映画です。本当に観る価値のあるものが映っていると思います。ずっと観続けたいと思っていたものがちゃんと画に映っているので、それを体感しに劇場に来ていただきたいと思っています」と、また西島は「この映画は深い絶望、苦しみを抱えた人間がどうやって立ち直っていくかという映画。身近な人じゃなくて、遠くに見える人とコミュニケーションを取っていくことで乗り越えていくという、今の時代に凄く合っているというか、皆さんが求めている映画ではないかと思っています。気になる方はぜひ劇場に足を運んでください」と締めくくった。

映画『ドライブ・マイ・カー』は、8月20日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開される。

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