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2025年5月14日 17:15

【後編】一ノ瀬颯インタビュー 「挑戦することで得られるものや新しい気づきが絶対にある」 いのうえ歌舞伎【譚】Retrospective『紅鬼物語』で初舞台に挑む

――劇団☆新感線といえば、ド派手なアクションも見どころの一つです。一ノ瀬さんは戦隊シリーズでもアクションを経験されたと思いますが、その後も練習を続けているのですか?

本当に少しですが、やる機会があって。それもアクションというよりは、アクロバット的な要素が多い動きでした。戦隊のときにお世話になったアクターさんの練習に参加させてもらっていたのですが、最近はそれもあまりできていなくて。ただ、ずっとアクションもやりたいと思っていましたし、基礎的な練習をしたこともないので、今回、きちんと練習期間をいただいて臨めるというのはすごくありがたいです。早乙女友貴さんと対面するシーンもあると思うので、教えていただきつつ、引けを取らないくらいまで仕上げられたらいいなと思っています。

――さまざまな挑戦のある舞台になると思いますが、初めての舞台で特に楽しみにされていることは?

全てが初めてのことなので、0から学ぶ気持ちで飛び込んでいけたらと思います。共演者の皆さんもすごく優しい方ばかりです。本読みが終わった後にご飯に行ったときも(主演の)柚香光さんとお話をさせていただきました。すごくしっかりされている方で、隙のないとにかくお綺麗な方という印象が強かったのですが、実際にお話をさせていただくと、お茶目なところもあって。僕のことも気にしていろいろと話を振ってくださる気遣いのある方で、人との関わりを大事にされているのを感じました。一人ひとりに目を配ってくださる座長がいるというのは、やる気にもつながりますし、より一層、一緒に作っていこうという意識が高まるので、素敵な座長に恵まれたなと改めて思いました。

――ところで、鬼を描いた本作ですが、一ノ瀬さんは絵本を読んだり、昔話を聞いたりしたなど、鬼にまつわる思い出はありますか?

パッと思い浮かんだのは、小さい頃によく、鬼に追いかけられて踏み潰されるという夢を見ていたことです。その頃、一番よく見た夢だったと思います。とにかく怖かったですね。自分が手前に走ってるんですが、その後ろをすごく大きな鬼が追いかけてきて。一生懸命逃げるんですが、転んでしまって、それで終わる。そうすると、また最初からスタートして、エンドレスで繰り返されるんです。何回も見たので、鮮明に覚えています。でも、今回は鬼を僕が踏み潰す勢いで演じようと思います(笑)。

――今回のお話の中で、鬼のイメージは変わりましたか?

鬼と言われると、やっぱり昔話や絵本で描かれているような赤と青の鬼がいて、虎柄のパンツを履いていて、牙があってツノが生えているというイメージがありますが、今回はそうとは限らない。(取材当時は)まだ僕は実際にこの物語に出てくる鬼を見ていないので分かりませんが、これまで持っていたイメージを大きく変えてくれる作品になるのではないかと思っています。もしかしたら、小学生くらいから見なくなっていた鬼の夢が蘇ってしまうかもしれませんが(笑)。

――一ノ瀬さんのことについても聞かせてください。俳優デビューから6年目になりますが、この6年の中で1番大きな変化はどんなことですか?

常に変化はしていると思いますが、大きな変化というと…なんだろう。あまり思い浮かばないですね。

――例えばお芝居への意気込みや想いは、デビュー当時と違うのではないですか?

違うのかもしれませんが、逆にずっと持ち続けているものがあって、いろいろな人の影響を受けながらも、それは変わらずにあります。

――その変わらないものとは?

演じるときに、その人物として作品の中に生きることを大事にしています。最初に出演した作品が戦隊シリーズだったのですが、そのときの監督が、できるだけ自然に演じてほしいとおっしゃっていて、そのために何回もテイクを重ねるという撮り方でした。僕自身も自然な芝居をしたいという気持ちがあったので、そうした監督の下でスタートできたのは本当にありがたかったなと思います。今(取材当時)もドラマをやらせていただいていますが、ドラマだからと脚色せず、できるだけリアル感を大切に描きたいという思いがあって。それは俳優を始めた当時からずっと持っているところかなと思います。

――今回は舞台でのお芝居になるので、また映像と違うところも出てくるのかなと思いますが、今はどうお感じですか?

間違いなく大きく変わる瞬間があると思います。すごく刺激が大きいだろうなと今の段階から感じています。特にいのうえさんの演出は、これまで僕が受けてきた演出とは全く違います。ある意味では、真逆なところもあると思いますし、全てが決まった状態でお芝居を何回も重ねていくというのはこれまでしたことがない経験です。しかも、ある程度、最終地点が見えている状態で、そこに向かって自分のキャラクターをうまく理由づけて、心情を繋いでいくということが求められると思うので、今まで経験してきた芝居のアプローチとも全く違います。自分にはない動きを自分のものとしてやるというのも初めてです。今は期待と不安が入り混じっています。

――毎日公演があって、ストーリーを初めから終わりまで演じるというのも映像とは違うところですね。

そうですね。ドラマでは、切り取ったシーンを前後関係なく、限られた時間で撮るということも多いので、役に向き合う時間、そのセリフ1つ1つと向き合う時間が普段の何倍にもあるなと感じています。しかも、そうして作り上げたものも公演を重ねることでさらに変わってくることもあると思います。もちろん今回の舞台もそうですが、今後、さらに役と向き合う深さが変わってくるのではないかと思うので、自分もどうなるのか楽しみです。

――ありがとうございました! 最後に一ノ瀬さんの俳優としての夢や目標を教えてください!

こうして新しいことにチャレンジし続けていくことです。挑戦することで得られるものや新しい気づきが絶対にあると思います。初心に立ち返ることができるというのもメリットです。今回も自分を成長させる素晴らしい機会をいただけたと思っています。これから先も新しいものに触れる機会を自分から作って、絶えず挑戦していきたいですし、そうした機会を大事にしたいと思います。そして、新しいジャンルに挑戦したときに、そのジャンルを続けてこられた方や好きでいらっしゃる方々にも認めていただけるような、何をやっても安心感を持っていただける俳優になりたいと思います。

2025年劇団☆新感線45周年興行・初夏公演 いのうえ歌舞伎【譚】Retrospective『紅鬼物語』
【作】青木 豪
【演出】いのうえひでのり
【出演】柚香 光/早乙女友貴 喜矢武 豊 一ノ瀬 颯 樋口日奈/粟根まこと 千葉哲也/鈴木拡樹 ほか
【大阪公演】2025年5月13日(火)~6月1日(日)  SkyシアターMBS
【東京公演】2025年6月24日(火)~7月17日(木) シアターH
【公式サイト】http://www.vi-shinkansen.co.jp/akaoni/

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ヘアメイク/池上豪(NICOLASHKA)
スタイリスト/檜垣健太郎(tsujimanagement)

取材 文:嶋田真己  撮影:有田純也

 

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