KERA CROSS 第一弾『フローズン・ビーチ』
劇作家・演出家ケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)の過去の名作戯曲を、才気溢れる演出家たちが、新たに創り上げるシリーズ「KERA CROSS」。その第一弾として、第43回岸田戯曲賞を受賞した『フローズン・ビーチ』が、鈴木裕美の演出により上演される。全国公演に先駆け、7月12日(金)、神奈川県・橋本の「杜のホールはしもと」で、プレビュー公演の初日の幕が開いた。
出演は、第24回読売演劇大賞最優秀女優賞を受賞した鈴木杏、初舞台となるブルゾンちえみ、宝塚歌劇団出身の花乃まりあ、ミュージカルで活躍しているシルビア・グラブ、の4名。瑞々しくも力強い、まったく新たな『フローズン・ビーチ』が誕生した。
物語の舞台は1987年、カリブ海と大西洋の間にある、小さな島にある別荘の一室。千津(鈴木杏)は友人・市子(ブルゾンちえみ)を伴って、幼馴染の愛(花乃まりあ)の別荘に遊びに来た。見習い看護師の千津だが、高校時代には、市子に「殺したい友人がいる」と口走ったことがあり、市子はその気持ちを真に受け、それを“助けたい”とすら思っていた。
愛は、一見ドライでさばさばしているようにも見えるが、双子の姉・萌(花乃 二役)、とは仲が良くない。愛は母が死んでからほどなく再婚した父とその後妻の咲恵(シルビア・グラブ)に反発心を持っていた。しかし萌はファザコンと言えるほど父を愛していた。そして皆が集まったこの日は、奇しくも愛と萌の母の命日….。
幼馴染の千津と愛、そして、千津の高校時代からの友人・市子。その過去には、友情と呼ぶには複雑すぎる、絡み合った感情があるようだ。そこに萌と咲恵が加わり、5人の女たちの、16年に渡る、ただならぬドラマが始まる、、、。
プレビュー初日に向けて、出演者を代表し、鈴木杏がメッセージを寄せた。
「戯曲自体もスリリングですが、少人数で台詞量も多い芝居なので、舞台上にいる私たちもスリリングな日々を送っています。でも、やればやる程KERAさんの戯曲の、面白さ、難しさ、楽しさ、を体感しながら日々過ごせているので幸せです。この面白さを観客の皆様にもお伝え出来たらと思い、私たちも稽古を重ねてきました。これから色々な場所で公演をさせて頂きますが、皆様にお楽しみ頂けるように、更に精進して各地に伺いたいと思います。是非、劇場に足を運んで頂けたらと思っています。宜しくお願いします」
公式サイト:https://www.keracross.com
<神奈川・橋本プレビュー公演>7月12日(金)〜14日(日) 杜のホールはしもと・ホール
<新潟公演>7月25 日(木) 長岡市立劇場 大ホール
<福島公演>7月28 日(日) いわき芸術文化交流館アリオス 大ホール
<東京公演>7月31日(水) ~8月11日(日) シアタークリエ
<大阪公演>8月16日(金)~18日(日) 大阪・サンケイホールブリーゼ
<静岡公演>8月21日(水) 静岡市清水文化会館マリナート
<愛知公演>8月23日(金) 日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
<高知公演
>8月28日(水) 須崎市立市民文化会館 大ホール
<高松公演>8月31日(土) レクザムホール(香川県県民ホール) 小ホール