韓国で大ヒットしているバラエティ番組「花よりお姉さん」のMnet Japanでの日本初放送を記念し、「花よりお姉さん」のナ・ヨンソクプロデューサー(CJ E&M)と、「水曜どうでしょう」の藤村忠寿ディレクター(北海道テレビ放送)による日韓バラエティ制作者対談『Asia Variety TV Forum』が、2月25日、東京・四谷の韓国文化院ハンマダンホールにて開催された。
同イベントは、40代から60代の女優4人によるバックパック旅行バラエティ「花よりお姉さん」の日本初放送を記念したもの。ナ・ヨンソクPD(以下ナPD)は旅行バラエティ「1泊2日」をはじめ、「花よりおじいさん」「花よりお姉さん」で韓国だけではなくアジア各国でも知られる人気プロデューサー。「花よりお姉さん」は、俳優イ・ソジンがエスコートし、平均年齢70歳以上の4人のベテラン俳優が自力でバックパック旅行をして空前の大ヒットとなった「花よりおじいさん」の続編であり、今作では歌手・俳優として活躍する韓国の国民的“理想の息子”イ・スンギがお世話役となり、4人のお姉さんたちのクロアチアの旅をサポートする。
対談相手には日本を代表するディレクター藤村忠寿氏(以下藤村D)が出演。代表作の旅行バラエティ「水曜どうでしょう」(北海道テレビ放送(HTB)制作)は出演者2人とディレクター2人の4人で破天荒な旅をし、その模様を放送する深夜バラエティ番組。1996年の放送以来、日本はもちろん、アメリカ、台湾でも放送され大人気となった。レギュラー放送は2002年9月に終了したが、およそ数年に1回のペースで特集番組として放送されている。
今回の対談では、国境を超えて愛される日韓バラエティ番組の制作者ふたりを迎え、トークを展開。また、MCとして日韓で活躍中のタレント藤原倫己も参加し、両国のバラエティ番組の制作過程やアイディアなどを語り、文化コンテンツ産業の発展の可能性について意見を交わした。
ナPDと言えば、自身がカメラ前に出ることで番組を面白くしているが、自身の番組に“声”で出演する藤村Dも、「決して目立ちたいわけではなく、自分が出ることで番組を面白くしたいだけ」と語る。「すべては番組のため」と声を大にして意気投合するふたりに会場も大爆笑だった。
また、ふたりは「バラエティには台本がない」と口を揃え、「ハプニングが起こるのは旅につきる」と伝えた。何が面白いのか常に考え、普通なら見逃してしまう小さいことでも面白くするといったノウハウを語った。
さらに、日韓のバラエティ番組の未来についても言及し、
藤村Dは、「言葉が通じなくても共通点がある制作者がいらして驚いた。バラエティこそ、2つの国が仲良くなる手段になるのでは。良い友好関係を築いていくのは両国のバラエティ制作者にとっても大きなテーマ。これからも交流していきたい」と語り、ナPDは、「政治は別として文化は流れていくもの。ドラマとは違ってバラエティは制作者をはじめ、出演者が見て感じて体験したことをどう面白く番組に反映させていくのかが醍醐味。日本には素晴らしい制作者がいるとわかり嬉しく思う。今後も両国が関心を持ち続け、番組を通して理解を深めていきたい」と展望を伝えた。
■Mnet関連番組情報
『花よりお姉さん』好評放送中
2014年2月14日(金)よりMnet Japanにて日本放送中!
本放送:毎週(金)午後6:00~7:15
再放送:毎週(日)午前10:30~11:45 (火)深夜3:45~5:00