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2024年12月17日 18:05

【後編】前原滉インタビュー 夢を叶えるために必要なことは「無理をしすぎないこと」 映画『ありきたりな言葉じゃなくて』

――脚本・監督を務める渡邉崇監督は、本作が初の長編映画となりますが、渡邉監督とのタッグはいかがでしたか?

たくさんお話をしてくださいました。僕は、脚本家さんが書いた言葉にものを申したりはしたくないんですよ。その場で生まれた言葉を大事にするのが良いときもあるけれども、プロの方が書いているものなので、脚本がベースであることは変わらない。なので、普段からあまり意見することはないのですが、今回、渡邉さんから「脚本のことも何かあったらぜひ言って欲しい。一緒に作っていきたいです」というお言葉をいただいて、それもまた一つのチャレンジかもしれないと思って、たくさんディスカッションをさせていただきました。ただ、その上でも、これがどうなってくのかが分からなくて…。きっと僕も渡邉さんも腹黒いんだと思います(笑)。ディスカッションはたくさんしましたが、全てを出し合って、お互いに心の中で思っていることを言い合ったということではなくて(笑)。そういう意味で、渡邉さんと僕は似ているのかもしれません。

――ところで、劇中には、拓也が自分の名前が入った脚本をもらって浮かれるシーンがありますが、前原さんは初めて自分の名前が入った脚本を見たときのことを覚えていますか?

多分、初めてもらったのはドラマの台本でした。でも、生徒Aとかで名前は載ってなくて、切ない気持ちになったのを覚えています。実際に名前が載ったのは…覚えてない(笑)。すぐ忘れちゃうんですよね。拓也はそれにちゃんと感動できる人間ですが、自分は変にドライなところがあって、客観視してしまう癖があるんです。100パーセント「やったー」となりきれない。僕は一人で「おお」と言ったくらいで収まってしまって、きっと親にも写真を送ったりもしなかったと思います。

――では、拓也が脚本家を目指している中で事件に巻き込まれていくという本作のストーリーにちなんで、前原さんが俳優という夢を追う中で苦労したことはありましたか?

昔には戻りたくないとは思いますが、血反吐を吐くほど大変だったというほどではないんですよね。僕はめちゃくちゃ運が良いんです。なので、大変だったと思えるほどのことはなかったのかもしれません。僕は仙台出身なのですが、19歳のときに養成所に入ることになって、週に1回夜行バスで東京までレッスンに通っていました。土曜日の夜に仙台から夜行バスに乗って、東京に朝6時頃に着く。レッスンが始まるのが13時からなので、それまで漫画喫茶やファミレスに行って時間を潰して、レッスンを受けたらまた夜行バスに乗って月曜日に仙台に帰る。月曜から金曜まではアルバイトをして、土曜日にまた東京に行くという生活を1年間していましたが、それが大変だったというくらいかな。もう夜行バスに乗って疲れが取れる年齢ではなくなってきたので、今はできないなと思います(笑)。

――そうすると、なかなかうまくいかなくて、くすぶっていてということでもない?

向いてないかもしれないと思ったのは、養成所の数年かもしれません。10年ずっとアルバイトをし続けてということはないんですよ。本当に運がいいと思います。

――夢を叶えるためにはどんなものが必要だと思いますか?

難しいですね(苦笑)。そもそも、自分が叶えられているのかという話にもなりますが、きっとそれは叶えられていないような気がしていて。

――養成所にいた頃に抱いていた夢はどんなものだったのですか?

当時から、バシッと何かを決めるということが得意じゃないんです。なので、漠然と「このお仕事で食べていけるようになりたい」と思っていました。今、そうしたことは叶えられていますが、満足感はまだないですね。そういう意味でいうと、夢を叶えられているということにはならないように思います。でも、叶えていないなりに考えると、(夢を叶えるために必要なことは)無理をしすぎないことなのかなと思います。もちろん、絶対に頑張らなくてはいけない瞬間は必ずあって、そのときは嫌でも頑張らなくてはいけないですが、そのときのために無理をしすぎない。自分の状態をきちんと保つということが大事な気がします。

――ありがとうございました! 最後に、本作の公開を楽しみにしてる読者の皆さんにメッセージをお願いします。

ファンタジーでもないし、派手な物語ではないですし、かといってめちゃくちゃ身近な物語かと言われたら人によっては全くそうではないかもしれません。でも、だからこそ、この作品を皆さんがどう観ていただけるのかすごく楽しみにしています。拓也に共感できないという方もいらっしゃると思います。ですが、きっと観終わった後に何か感じていただけると思います。僕も出し切ったつもりでいます。ぜひ観ていただけると嬉しいです。

ありきたりな言葉しゃなくて
2024年12月20(金)ロードショー
公式HP https://www.arikitarinakotobajyanakute.com/

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取材 文・嶋田真己 撮影・藤咲千明

 

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