
お笑いコンビ・ジャルジャルの福徳秀介が2020年に⼩説家デビューを果たした恋愛⼩説を実写映画化した『今⽇の空が⼀番好き、とまだ⾔えない僕は』(4⽉25⽇公開)のプレミア舞台挨拶が3⽉27⽇(木) に都内映画館で実施され、主演の萩原利久、共演の河合優実、伊東蒼、⿊崎煌代、そして⼤九明⼦監督が登壇した。
冴えない⼤学⽣活を送っていた主⼈公・⼩⻄徹を演じた萩原は「共演の皆さんからもらうものが⼤事だと思ったので、とにかくこぼさないようにすることを意識しました。関⻄⼤学全体をお借りして、⾄る所に本物の学⽣さんたちがいる中で撮影が出来たので、⾒える 景⾊、⾊、匂い、それらすべての情報を取りこぼさないよう、いつもより受け⽫を⼤きくしていた印象があります」と述べた。
お団⼦頭の孤⾼な⼥⼦・桜⽥花役の河合は「物語が進む中で孤独や⽗の不在など抱えているものがあるけれど、最初は⼩⻄から⾒たヒロインでいいと思ったので、形から⼊りました。お団⼦頭とか背筋をまっすぐに伸ばしたり、⼩⻄から⾒た印象を⼊り⼝として⼤切にしていきました」と演技を振り返った。
さっちゃん役の伊東は「周りを巻き込むような明るい⼈だと思ったので、常に現場では笑顔でいようといつも以上に笑顔でいました」と撮影を回想した。⼭根役の⿊崎は「⾮常に個性的なキャラクターなので、⼀歩間違えると⾒るに堪えない役になる役…(笑)。皆さん、いかがでしたか︖」と客席に問い掛けると、拍⼿喝采で「初号試写の会場に原作者の福徳さんがいらして。原作者に観られる恐怖がありましたが、優しく『良かったよ』と⾔っていただきました︕」と嬉しそうに報告した。
偶然が重なり惹かれ合っていく男⼥の恋物語として展開する⼀⽅で、ある出来事をきっかけに物語が⼀変する。⼤九監督は「どうしても命に向き合わざるを得ないストーリーなので、⾃分の若い頃の痛みや⼤事な⼈を失う痛み、成⻑する痛みを⾃分の引き出しから引っ張り出しながら、⾃分も傷つきながら作りました。ヘタクソでもいいから“痛み”をきちんと届けたい」と本作に込めた想いを語った。
恋愛だけに留まらず、友情、⼈との出会いや別れを描く本作の“推し”ポイントをそれぞれ発表。萩原は「⾛るシーン」といい「カメラの乗った⾞のスピードが尋常ではないくらい速くて、ここまで本気で⾛った撮影は初めてです。しかも坂道! 僕のガチ⾛りに注⽬してください」と⾒どころを挙げ、「これまで⾛るシーンは好きだと⾔ってましたが、今後それを⾔うのを控えたいくらい全⼒⾛りをさせていただきました」と笑わせた。
河合は「⾐装メイク」、⿊崎は「屋上の芝⽣」、⼤九監督は「⾳楽」、そして伊東は「サクラ」と劇中の⽝を⾒どころに。伊東はサクラについて「ワシャワシャしたくなるし、顔を⾒るだけで泣けてくる」と名演技に⾔及すると、⼤九監督は「⼀番気難しい俳優でした。(笑)。⼤阪の撮影でははしゃぐスイッチが⼊ってしまって⼤変でした。常にハイテンションでした」と動物相⼿の撮影に苦労した様⼦。河合から「顔を舐めるところは⼤変でしたよね︖」と話を振られた萩原は「顔に餌を塗ったりして。でもこれだ!という正解がなくて、結果ほぼ気合でやりました」と舞台裏を明かし、笑いを誘った。
新⽣活が始まる4⽉に向けて、初対⾯の⼈と仲良くなる⽅法をアドバイス。萩原は「相⼿の話をよく聞くこと」といい「⼈の話を聞くようにしてからの⽅が⼈と仲良くなれている気がします」と実感を込めた。河合は「⾃分の興味がないと、相⼿と世間話をしてもウソになる。好きな場所や魅⼒とか、その⼈の愛せるところを探す」とアドバイスする⼀⽅で「私は凄い⼈⾒知りなので、仲良くなりたいと思っても時間がかかります」と⾃⾝の性格 を明かしていた。
「ハハッとほどほどの声量でよく笑う」というのは伊東。「私は⾃分から話しかけるのが上⼿ではないので、⼼を閉ざしているわけではないというのを全⼒で表すために、ほどほどの声量でよく笑うことを意識しています」と独⾃の⼯夫を紹介。⿊崎は「無理をしない。僕はかつて詰め⽅がエグいと怒られたことがあるので、普通にして時の流れに任せます」と話した。
本作は東京国際映画祭や撮影地の関⻄⼤学を中⼼とした関⻄圏の反響を受けて、4⽉18⽇(⾦)からテアトル新宿、テアトル梅⽥にて先⾏上映が決定。⼤九監督は「4⽉に撮影した作品なので、映画館を出たら劇中と同じ空気を味わっていただけるはず。私は過去にないくらい、登場する彼らの存在を凄く⼤事に届けたいと思っていますので、皆さんにもそれぞれの事を平等に愛していただき、持ち帰っていただきたいです」と期待を込めた。
最後に、萩原も「この映画は鑑賞した⽅の環境や状況によって⾒え⽅が変わると思います。その感想が100%の正解だと僕は思うので、その感想を⼤切にしながら時間が経った頃にもう⼀度観ていただくと、⼀回⽬とは違う感想が出てくると思います。僕は作品を観た時に⻑く⻑く楽しんでもらえる作品だと思ったので、4⽉25⽇の公開が楽しみです」と呼び掛けていた。
映画『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』 4月25日(金)テアトル新宿ほか全国ロードショー
配給:日活 ©2025「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」製作委員会