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2024年1月3日 18:30

【後編】浦井健治インタビュー 『カムフロム アウェイ』未来に繋がる作品、観た後に感想を語り合ってほしい

――役作りについてもお伺いしたいです。

ケビン同士で話し合っていると、やはり掛け合いが面白いので、これから万里生くんと色々話していけたらと思います。ケビンTはお客さんが笑えるポジションを作っていった方がいいなというのは作品の色としてあるので、そこは意識したいです。ガースといったりきたりする瞬間も多いので、どう変化させるかは役者冥利に尽きます。

――浦井さん自身は、何かのトラブルや偶然が素敵な出会いや縁に繋がった経験はありますか?

自身の経験というよりも、9.11の傷は今も世界で消えないことだし、全人類が忘れてはいけない出来事だと思うし、問題として向き合わないといけないことです。亡くなった方、残されたものたくさんの人たちの思いがあって、その中で38機・7000人強が集結した5日間。偶然ではありますが、人種や性別、環境、生活も全て飛び越えて決断して、自分の意思で行動して人の命と向き合った5日間が描かれています。一寸先は闇じゃないですが、何が起こるかわからないし、逆に決まっていることもない。改めて生きていることの素晴らしさ、人と出会うことの素敵さ、人生ってもちろん終わりはあるけど、その過程の1日1日が尊いものであるということが描かれているので、自分が何か言うのはおこがましいですが、ただ、人との出会いや小さな繋がりが今の自分を作ってくれていると言うことは常日頃思っていますし、その人たちと再会する時の喜びが一番強いというのは、特にこの作品に触れていると思いますね。

――ビジュアル撮影時はずっと本作の楽曲が流れていたそうですが、楽曲のどんな部分に魅力を感じましたか?

力強くて前向きな楽曲が多いです。題材がすごく悲しくて、今も続いている問題を扱っているので、どうやったって明るくはない。だけど、楽曲は力強さとパッション、アグレッシブさ、生きるエネルギーに満ちています。アイリッシュで心踊るような楽曲が多い。このカンパニーがやりたかったことが楽曲から伝わってきます。いかにして生きたか、生きることとはということが表現されていて自由です。

歌う方としてはすごく大変なんですよ。ハーモニーやコーラスも常に12人でやっているから誰一人として欠けることができない。セリフも全部スコアに埋まっているので、本当に全員で100分。こういう作品を日本でこのキャストで、っていうのは中々なかったことだと思うので、そんな作品が生まれようとしているのが尊いと感じます。

――稽古についてはいかがでしょう。

もうずっと歌稽古をしています。3月の公演ですが、もう歌稽古をしていないと間に合わない作品です。一度譜面をどこかで公開したらいいと思うんですが、多分一読しただけじゃわかりません。例えばフライト中のコックピットと無線で通信している管制官、搭乗員が5、6人で一斉に歌うみたいなシーンが多い。多分聞き取れないけど、「この一音の間に3文字言ってください、ここは五重奏です、テノール2人、バリトン1人……」みたいなスコアになっている。スコアが迷路なので、まだ4、5曲しか終わっていない。1曲10分くらいの曲もあってとんでもないです。

――お話を聞いていると、そんなスコアだからこその人選という気もします。

そう思っていただけているのであれば、嬉しいですね。作品をどう見せるか、どうお届けするか、どう興味を持っていただくか、老若男女のお客様をどう取り込んでいくか。いろいろな取り組みが行われている作品だと感じます。

――最後に、楽しみにしている皆さんへのメッセージ、観劇を迷っている方の背中を押すようなコメントをお願いします。

まず、お客様が席に着いたら100分の間、この12人がずっと目の前にいます。その中で、実際に起きた悲劇とその後の5日間の出来事を描いています。作品が持つメッセージは、人の心の温かさが命を未来に繋いでくれるということですが、心にどうやって光を灯すかというと、人との繋がり。

今も続く行動として託されていることがセリフの中に描かれている。 それってやっぱり“COME FROM AWAYS=遠くからきた人たち”という題材の、遠くってなんなんだろうという問いにもなると感じています。どんな人種もどんな国も全部遠くはないという結論をみんなで繋いで、未来で答えが出たらいいよね、自分の世代だけで終わる問題ではないから、戦争には悲しみしか生まれないってところに繋がっていくんじゃないかと思います。

お客様は、エネルギーを一緒に発散するような、「ちょっと汗ばんだわ」ぐらいの100分を体感していただけると思います。見ていてただ「楽しい!」と思ってもらえる作品です。豊かなメッセージがあるので共感できるし、自分の中で大切なものを見出せると思います。一人で観たとしても、お友達、ご家族と観たとしても、観た後に感想を言い合うこと、想うことが作品の仕上がりに繋がると思いますし、Yチケットは2000円です! あの出来事を忘れない為にも次世代も含め、ぜひとも皆さんで楽しんでいただけたらと思います。

ブロードウェイミュージカル『カム フロム アウェイ

2024年3月7日~29日 日生劇場

公式サイト https://horipro-stage.jp/stage/comefromaway2024/

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ヘアメイク:荒井秀美
スタイリスト:吉田ナオキ
取材 文:吉田沙奈 撮影:有田純也

 

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